第80回選抜高校野球 / 西日本スポーツ
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華陵 最後まで懸命プレー 8強ならず「いい勉強に」
選抜高校野球大会に初出場した21世紀枠の華陵は30日、ベスト8進出をかけて天理(奈良)と対戦。序盤に先制したが、逆転を許した後、突き放されて10-1で敗れた。冷たい雨が降りしきる悪条件の下、最後まで懸命に戦った華陵ナインに三塁側アルプススタンドからは「よくやった」と温かい拍手が送られた。
■順調な出だし
2回表、宇野賢士投手が右前打で出塁。送りバントで二塁へ進む。ここで、貝森強希選手が左前にタイムリーを放ち、慶応戦に続き先制に成功。「すごいぞー」「勝てるぞ-」。スタンドが一気に盛り上がる。
タイムリーを放った貝森選手の父正強さん(43)は「感激です。言葉になりません」と笑顔。野球部員の岡広史さん(16)は「この勢いでいってほしい」と力を込めた。
■自力の差が出る
すかさず相手の反撃にあう。二回裏、簡単に二死を取るが、四球とボークから二死二塁のピンチに。8番打者に右中間を破る二塁打を打たれ、すぐさま同点にされる。三回と五回にも2点ずつを奪われ、4点のリードを許す。「頑張れ」「まだいける」。アルプスから大声援が飛ぶ。
それに応えるように、六回は宇野投手が三者凡退に切って取る。野球部OBの杉原和明さん(33)は「まだ取り返すチャンスはある。華陵野球を見せてほしい」と後輩らにエールを送った。
■終了のサイレン
だが、7回裏、2点を加点されたところでエース宇野投手が降板。右手中指のつめを割っていたことが影響したようだ。
その後も、リリーフの安達央貴投手が追加点を許す、苦しい展開。「あきらめるな」。雨にぬれながら、声を張り上げる応援席。試合は9点差で最終回へ。代打の重政祥太選手が死球で出塁するが、後続を断たれゲームセット。「未熟さが出た試合だった。試合運びを含め、相手の方が何枚も上手でした。いい勉強になりました」。試合終了とともに大浪定之監督は帽子を取り、雨空を見上げた。
●ずぶぬれで熱烈応援
華陵の応援スタンドで、冷たい雨にも負けず最後まで声援を送ったのは、甲子園出場決定で急きょ結成したチアリーダーと応援団。ともに経験者はゼロ。そこで参考にしたのは「甲子園のDVD」。加えて、エアロビクスの講師や他校の応援団の協力も得て、基本の振り付けなどを身に付けてきたという。
全校生徒の3分の2が女子というだけあって、応援団も14人中8人が女子。ずぶぬれになりながら半袖で応援した団長の藤本加奈さん(17)は「選手たちにこんなすてきな場所に連れてきてもらい、感謝でいっぱいです」。
●「後輩たちはすごい」
応援席には、昨春に選抜甲子園大会の21世紀枠候補になりながら、出場を逃した華陵野球部OBの姿も。今月同校を卒業したばかりの松森省吾さん(18)と、塩生好紀さん(18)。初戦に続き観戦したという松森さんは「どんどん強くなって驚いた」と頼もしい後輩たちに笑顔。2人とも4月から進学で古里を離れる予定。塩生さんは「大好きな華陵野球をしっかりと目に焼き付けておきたい」と、グラウンドの選手に熱いまなざしを送っていた。
=2008/03/31付 西日本新聞朝刊=

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