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第80回選抜高校野球 / 西日本スポーツ

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下関商聖地沸かせた!「夏また戻ってくる」

 リニューアルしたばかりの甲子園の通路に、下関商ナインの号泣が響く。サヨナラエラーで幕を閉じた29年ぶりの春。しかし、強豪相手に互角の戦いを展開した。「勝たせてやりたかった。選手は責められない」。佐々木大輔監督の目も真っ赤だ。スタンドからは地元の履正社に負けない拍手と声援が送られた。

 長かった28年間の空白を埋めるように、伝統の「S」が躍動した。エース島田拓主将(3年)が力投。2点を追う9回は起死回生の2発で追いついた。同点弾も島田だ。「高校に入ってホームランは1本だけなのに…」。打球は左翼フェンスの最上部に当たって、向こう側に落ちた。2回の守りで負傷退場した左翼手の和泉有記(3年)も病院からベンチに戻り、一丸ムードは高まった。

 聖地を存分に沸かせ、そして延長10回に散った。45年前のセンバツV校。剛腕池永正明(元西鉄)を擁し、頂点に立った。「偉大な先輩たちのため、新しい歴史を築くため、最後までベストを尽くそう」。佐々木監督の発案で、甲子園入りしてからは移動のバスの中で29年前に初戦突破した試合(対東北戦)のビデオを見た。試合前には全員で胸の「S」に手を当て、必勝を誓い合った。

 最後は堅守の中堅手・竹野内孝宏(3年)がまさかの落球。失った3点はすべて失策が絡んだ。「まだ夏もある。気持ちを切り替えて、またここに戻ってくる」。泣き腫らした目。自責点「0」のエース右腕は最後は涙をふいて、前を向いた。オールドファンの思いも夏に持ち越しとなった。 (西口憲一)

=2008/03/24付 西日本スポーツ=


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