第80回選抜高校野球 / 西日本スポーツ
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明豊・今宮 痛恨の守乱 常葉菊川に惜敗
第80回選抜高校野球大会第3日は24日、甲子園球場で2回戦の3試合を行い、史上3校目の春連覇を目指す常葉学園菊川(静岡)と対戦した九州王者の明豊(大分)は4-6で惜敗した。明豊は4回に勝ち越したが、5回に守備の乱れも絡んで逆転された。打線は左腕の戸狩から8安打を奪うなど食い下がったが、エース今宮健太(2年)も10安打3四死球と苦戦。9回の反撃も届かなかった。
明豊が誇るスーパー2年生が落とし穴にはまった。大会連覇を狙うピンストライプの王者に、4回まで1失点。しかも、攻撃では4回裏に1点を勝ち越した。「勝てるかなと思った。このまま1点に抑えようと…」。今宮の胸中を過信と自信が交錯する。頭に勝利がちらついた瞬間、すでに魔の手が迫っていた。
5回1死から投手の戸狩に中前打。その戸狩に走られ、続く中川に同点の適時二塁打を浴びた。町田をボテボテのゴロに打ち取ったが、処理した今宮が今度は三塁に悪送球。「一番自信があるプレー(フィールディング)でミスをした」。3点目を最悪の形で失い、大悟法久志監督も「若さが出た」と悔やんだ。
物おじしない性格と、入学直後から遊撃手を任されるほどの守備力が今宮の武器。初回は公言通りに3者凡退に打ち取り、金星へのシナリオは描かれていたはずだった。「気の緩みです。大切な『気』を投げられず、自分自身に負けてしまった」。6回の2失点は先頭打者への四球が発端。スキを見せた今宮を見逃すほど、昨春の覇者は甘くなかった。
異色の「エースで1番」は少年野球に原点がある。幼稚園のころから所属した大分・別府の「大平山少年野球部」は、父の美智雄さんが監督を務める。「少年野球は7回制。チームで一番打てる選手を数多く打たせた方がいい」との考えで1番を打つようになった。
その父が見守る中、バットでは単打1本。9回は最後の打者となる併殺打に倒れた。「自分が打てず、自分が点を取られた。情けない」。小学生だった2001年の夏は、初出場した明豊の応援でスタンドから声をからした。「甲子園は最高の場所でした。また夏に戻ってきて、常葉とやりたい」。強打線相手に9回完投の手応えと、顔をのぞかせた心の甘さ。甲子園の怖さを味わった16歳が、さらなる進化の糧にする。 (西口憲一)
=2008/03/25付 西日本スポーツ=

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