川崎、ホークス復帰決定的 メジャー挑戦6年目、ひと区切り

 Mune is back-。米大リーグ・カブスからフリーエージェント(FA)となった川崎宗則内野手(35)の、古巣・福岡ソフトバンクへの電撃復帰が決定的となった。マイナー契約の招待選手として米アリゾナ州メサでのメジャーキャンプに参加してきたが、29日(米国時間28日)にカブスが契約を解除。メジャー他球団への移籍を模索する選択肢もありながら、6年ぶりとなる日本球界、地元九州の古巣へ復帰する意思を固めたとみられる。

 ■WS制覇も体験

 WBCの熱を帯びた開幕目前、海の向こうの挑戦が区切りを迎えた。今季もマイナー契約からメジャーを目指していた川崎が、カブスから契約を解除され、日米全球団との交渉が可能となった。米球界挑戦時から「日本に帰るならホークス」と言い切っていた川崎。複数の関係者によると、古巣復帰の意思を固め、これを把握したソフトバンクが獲得に動いたとみられる。

 2011年オフにソフトバンクからFAで、憧れのイチローがいるマリナーズへ。その後ブルージェイズ、昨季はカブスへ移った。愛される性格からポストシーズン出場登録を外れてもチームに伴われ、108年ぶりワールドシリーズ(WS)制覇を体験。その際「来年も米国でやりますなんて胸張って言えない」と日本復帰を示唆しつつ、マイナーで再契約していた。

 今月18日(日本時間19日)には、WBC準決勝を控えた日本代表との練習試合に出場。今オープン戦は17試合で打率2割8分2厘、出塁率3割7分8厘だった。契約の都合から昨春も開幕直前に契約解除→マイナー再契約の手続きを踏んでおり、今回もカブスのマドン監督は「ぜひ戻ってきてほしい」と話している。

 一方、もともとメジャー昇格が難関だったのも事実だ。カブス内野陣は三塁に昨季リーグMVPブライアント、二塁にWSでMVPのゾブリスト。WBC準優勝のプエルトリコ代表でベストナイン二塁手のバエスも控える。また今季から川崎には自由にメジャーとマイナーを行き来できる「マイナー・オプション」がない。マイナー降格時には契約解除の必要があり、より難しい立場でもあった。

 ■工藤監督も熱望

 鹿児島で生まれ育ち、九州に本拠を置くソフトバンクへの愛着も強い。米移籍当時に王会長から「5年頑張ってこい」と送り出され、昨年は近しい関係者に「キャンプ後に帰ることも」などと話しており、覚悟の今春だったこともうかがえる。昨年末には日本で第2子長女が誕生してもいた。

 ソフトバンクは川崎の背番号52を空けたままにし、日本復帰の際は獲得に動く姿勢を貫いてきた。内野陣の顔触れは固まっているものの、川崎の明るいキャラクターを買う工藤監督も、オフから「日本に戻る気持ちがあるならぜひウチに」と熱望。この時期の復帰にも支障はない。近日中に「ソフトバンク川崎」が復活する運びとなりそうだ。

 ◆川崎の契約解除 川崎は昨季、今季ともマイナー契約の招待選手でカブスのメジャーキャンプに参加。球団がマイナー契約選手の保有権をメジャー40人枠に入れることなく保持するには、特別手当として10万ドル(約1110万円)を選手に支払う必要がある。カブスは昨季、これを省くため一時的に契約解除の上で再契約。今回も同様の措置をとったとみられる。

 ◆川崎宗則(かわさき・むねのり)1981年6月3日生まれ。鹿児島県出身。鹿児島工高からドラフト4位で2000年に福岡ダイエー入団。03年から1軍に定着し、遊撃の定位置をつかんだ04年は最多安打、最多盗塁のタイトルを獲得した。ベストナイン、ゴールデングラブ賞を各2度受賞。08年北京五輪、06、09年WBCで日本代表。11年オフにFA宣言して米球界に移籍し、12年マリナーズ、13年からブルージェイズ、16年はカブスでプレーした。180センチ、79キロ。右投げ左打ち。

=2017/03/30付 西日本スポーツ=

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