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サックスで地域貢献 音楽一家出身・折尾署の巡査 ギター弾く父に憧れ同じ警察官に

「110番の日」の啓発活動でアルトサックスを吹く折尾署の渡辺賢太巡査
「110番の日」の啓発活動でアルトサックスを吹く折尾署の渡辺賢太巡査

 ギターを操る警官の父に憧れ、県警音楽隊での活躍を夢見る若い署員がいる。折尾署の東中間交番(中間市)に勤務する渡辺賢太巡査(24)だ。家族全員が楽器の演奏をこなす「音楽一家」で育ち、自らも8年間続けるアルトサックスの技術研さんに励む。「特技の音楽を生かして地域に貢献したい」。志を胸に今は現場を走り回る日々だ。

 先月10日の「110番の日」に、JR海老津駅(岡垣町)前であった折尾署の啓発活動。渡辺巡査がサックスで人気アニメの曲を演奏すると、通勤、通学客が一瞬足を止め、ここぞとばかりに別の署員が啓発チラシを配る。3回の演奏を終えた巡査は笑顔をのぞかせた。

 渡辺巡査は福岡市出身。県警西署交通課に務める父賢治さん(57)はギターでラテン系音楽を弾き、母(56)も姉(27)も仕事で子どもたちにピアノを演奏する「音楽一家」。自らも3歳から中学校卒業までピアノを学び、福岡大大濠高(同市)吹奏楽部でアルトサックスを始めた。一日最大10時間の猛練習で腕を磨き、2年の時にはマーチングバンド全国大会で金賞を受賞した。

 一方で、賢治さんは自慢の父だった。「夜中でも相談があれば、すぐに出て行く父が格好良かった。同じ職業人として尊敬する」。賢治さんが福岡市内の駐在所に勤務していた時、地域のために働く姿を見て警官に憧れた。得意のギターを持って巡査が通う保育所で交通安全教室を開いたことも。県警音楽隊の存在も父から教えられて志したという。

 2014年に県警に採用され、東中間交番には15年3月に着任。「新しいことばかりで仕事は全部大変」と話す一方、「住民の方の相談を自分の提案で解決できた時はうれしい」と仕事の充足感も。管内には独居老人も多く、特殊詐欺への注意の呼び掛けに気を配っている。

 多忙な勤務だが、官舎近くの遠賀川の河原で週1回程度サックスの練習も続けている。音楽を通じて県警と県民の懸け橋となることを夢見て、「相棒」と向き合う幸せな時間だ。

=2017/02/03付 西日本新聞朝刊=

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