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「ゆっくり地震」解明へ 京大、日向灘で観測開始 体感ない地殻変動、本震前発生も

 京都大防災研究所宮崎観測所などの研究班は17日から、南海トラフの西端に位置する日向灘の浅い海底で、プレート(岩板)がゆっくりと滑り動く地殻変動「ゆっくり地震」の観測を始める。プレート境界でゆっくり地震の規模や周期を観測し、巨大地震につながる境界のひずみの状況も調べる。宮崎観測所は「南海トラフ地震の発生もひずみの蓄積が関係しており、岩板の滑り込みをキャッチすることで、発生メカニズムを解明したい」としている。

 ゆっくり地震は、プレートが数十秒間で数メートル滑る通常の地震と異なり、数カ月かけて数十センチほど徐々に滑るのが特徴で、体に感じないほど遅い滑り現象。京大によると、2011年3月11日の東日本大震災では同2月から3月9日までゆっくり地震が観測され、その後に本震と津波が発生したことが分かっている。ゆっくり地震後に巨大地震が発生するケースは海外でもみられ、南海トラフ地震などの巨大地震の予測につながるとして調査する。

 観測は東京大地震研究所と実施し、17日から宮崎市の南東沖約50~150キロの海面下約2~4キロに海底地震計など17基を設置し、データを解析する。期間は3年半。九州大などが13年、日向灘のプレート境界の浅い部分でゆっくり地震の一種「低周波微動」を観測しており、今回は全容解明を目指す。日向灘の海底観測では最大規模という。

 日本列島周辺の海溝部は、太平洋側のプレートが陸側のプレートに徐々に潜り込んでひずみが蓄積しており、プレート境界地震はひずみに耐えきれなくなったプレートが跳ね上がって起きる。ゆっくり地震はこの地殻変動の一種とみられ、発生によってひずみがどの程度解放されているかもデータから見積もる。

 宮崎観測所の山下裕亮助教は「日向灘の地震は南海トラフ地震との連動が指摘されている。今回の調査でゆっくり地震やひずみの状況を解明できれば、南海トラフ予測に役立つ基礎情報になるはず」と話している。

=2017/03/17付 西日本新聞朝刊=

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