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「心に不調」相談200人超 九州豪雨3ヵ月「心の傷顕在化」

 福岡、大分両県を襲った九州豪雨で被災し、心の不調などを訴えて両県の災害派遣精神医療チーム(DPAT)と面談した人が延べ201人に上ることが分かった。豪雨発生から3カ月が過ぎ、専門家は「被災直後にはみられなかった心の傷が顕在化する時期」と指摘。被災者への支援継続の必要性を訴えている。

 DPATは精神科医や保健師などで構成。福岡チームは豪雨5日後の7月10日から9月15日、大分は7月9日から10日間、避難所や一時孤立した地域などを巡回した。

 相談人数は福岡県が延べ159人、大分県は同42人。「豪雨に遭ってから眠れない」「自宅が壊れて今後の生活が不安」「雨音が聞こえてくる気がする」など不安や不眠の訴えが中心で、復旧業務に追われて精神的に追い込まれた行政職員からの相談もあった。

 福岡チームで被災地を回った県精神保健福祉センター所長の楯林(たてばやし)英晴医師は、3カ月以降は自宅再建や収入の確保の見通しが立たないことなどで失望に直面する人が出てくる時期だと指摘。「自治体は今後も被災者に目を配り、安心感を与えることが大事」とする。

 昨年4月の熊本地震では、熊本県が同10月、被災者の中長期的なサポートに当たる「熊本こころのケアセンター」を開設。今年8月末までに延べ866人から相談を受け、うち延べ55人がうつ病、同46人が不安障害、同19人がアルコールなどの依存症と診断された。地震から間もなく1年半になる現在も、月100件程度の相談があるという。

 東日本大震災で被災者の心のケアに取り組んだ福島県立医科大災害こころの医学講座の前田正治主任教授は「心が回復している人、していない人の差が出てくるのも3カ月ごろから。被災地への関心が薄れてくると、被災者は苦しくても声を上げにくくなる。これからの支援が重要」と話している。

=2017/10/09付 西日本新聞朝刊=

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