地元遺産へ誘う

【推し遺産③】「宇宙」感じるシェルター

-推薦人 建築士・小林省三さん(50)-
「宇宙」感じるシェルター

山里にひっそりたたずむシェルター

「宇宙」感じるシェルター
 ロケット発射場がある内之浦宇宙空間観測所(肝付町)の近くに、長坪退避室というシェルターがあります。ロケット打ち上げの際、地元の長坪集落の人々が避難していた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の施設です。
 設計者は戦後モダニズムを代表する建築家で東京大教授だった故池辺陽(あきら)さん。丸みを帯びた三角形を組み合わせた外観はSF映画に登場しそう。半世紀前に建てられたとは思えないほどユニークな建築物です。
 昨年9月、新型ロケットのイプシロンが打ち上げられました。新たに発射場の半径2・1キロ以内は無人にしなければならなくなり、退避室は不用になりました。肝付町がJAXAに施設の譲渡を打診、交渉が続けられているそうです。
 私は同じ大隅半島の鹿屋市在住。退避室は大隅地域の遺産と考え、昨夏、活用法を考えるシンポジウムを開きました。宇宙を感じられる退避室を、もっと知ってもらいたいですね。

memo 1968年建設。池辺氏が同様に設計した川原瀬退避室もある。

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