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大正噴火

 1914(大正3)年1月12日、桜島の東西両山腹から爆発。噴煙は高さ8千メートルに到達した。噴火は1日半続き、6億トンの灰が島内や大隅半島に降った。溶岩を含む噴出物は約30億トンと推計され、島内6集落が溶岩流に埋まり、大隅半島と陸続きに。鹿児島湾ではマグニチュード7・1の地震が発生し、鹿児島市街地でも家屋倒壊の被害が出た。噴火と地震の死者・行方不明者は58人。

2017年08月22日更新

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桜島大噴火、降灰どうする 鹿児島市が検討スタート 東京ドーム120個分想定

 桜島で大正噴火(1914年)級の噴火が起き、大量の灰が市街地に降り注いだら-。こうした想定に基づき、鹿児島市が有事の際の対応の検討に乗り出した。桜島住民の避難手順やその後の避難所運営の計画作りは進めてきたが、降灰対策は手つかずのままだった。市は本年度中にも新たな対策をまとめ、地域防災計画に盛り込む方針だ。

 きっかけは2015年8月に行われた桜島の噴火警戒レベル4(避難準備)への引き上げ。噴火はなかったが、桜島上空の風向きから、市街地が降灰被害に遭う恐れがあった。市は昨年、桜島住民を市営バスで避難させる方針を示すなど避難計画作りに力を入れてきたが、市街地などの対応は定めていなかった。

 想定によると、噴火2時間後には市街地に灰が1センチ積もり、一般車や路線バス、市電がストップ。16時間後には灰が1メートルに達し、車が埋まり、木造家屋も倒壊する。鹿児島湾(錦江湾)には大量の軽石が浮かぶという。噴火は断続的に続き、降灰量は1日半で東京ドーム120個分になる。

 市は今年7月、大規模噴火後には物流やライフラインの復旧のため、高速道、国道の順に1車線ずつ開通させ、市の災害対策本部にリエゾン(調整役)を置き、県や国などと円滑な情報共有を目指す素案をまとめた。ただ、実際に市街地で1メートルもの灰が積もれば、一般の避難も困難。市は大規模噴火が予知できるのを前提に、事前避難を呼び掛けることや病院の入院患者といった「災害弱者」を優先して避難させることも検討している。

 7月下旬には、市の防災担当者らが、噴火災害で数十万人規模の避難経験があるインドネシアを訪問。事前避難について意見交換しており、これらの情報を踏まえて新たな対策をまとめる方針だ。

 京都大の石原和弘名誉教授(火山学)は「都市部が降灰被害を受けた前例はない。鹿児島の対策が火山を抱える他の自治体の参考になるだろう」と話している。

【ワードBOX】大正噴火

 1914(大正3)年1月12日、桜島の東西両山腹から爆発。噴煙は高さ8千メートルに到達した。噴火は1日半続き、6億トンの灰が島内や大隅半島に降った。溶岩を含む噴出物は約30億トンと推計され、島内6集落が溶岩流に埋まり、大隅半島と陸続きに。鹿児島湾ではマグニチュード7・1の地震が発生し、鹿児島市街地でも家屋倒壊の被害が出た。噴火と地震の死者・行方不明者は58人。

=2017/08/22付 西日本新聞朝刊=

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