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教育機会確保法

 義務教育段階の普通教育に相当する教育機会を確保し、不登校の子どもを国や自治体が支援することを初めて明記した法律。2017年2月に施行した。国や自治体の責務として、不登校の状況を継続的に把握し、総合的な施策を行うように定めた。

2018年02月01日更新

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 不登校の子どもらが通う民間のフリースクールへの支援を巡り、自治体によってばらつきが出ている。九州7県で財政支援をしているのは福岡県のみ。困窮家庭の授業料を減額しているフリースクールは、財源を企業などの寄付に頼っている。不登校の子どもの支援を定めた教育機会確保法の施行から2月で1年。関係者はフリースクールに対する公的支援を訴える。

 文部科学省の全国調査によると、2016年度に病気などを除き年に30日以上欠席した不登校の小中学生は約13万4千人で、4年続けて増加。フリースクールは15年3月時点で、九州7県の26カ所にある。

 学校に代わるフリースクールの社会的役割は増しており、福岡県は07年度からフリースクールの運営団体に最大で200万円を補助する制度を創設。17年度は6団体への補助を決めた。

 大分県も支援策を検討している。不登校の子どものために市町村が設けた適応指導教室もあるが、県学校安全・安心支援課は「地元の教室を嫌がる子もいる。他にも選択肢があった方がいい」と考え、フリースクールの運営指針作りを進める。長崎県などは「検討課題」と位置付ける。

 文科省によると、フリースクールの平均授業料は月3万3千円(15年)。減免制度があるのは4割程度にとどまり、困窮家庭の経済負担は小さくない。

 こうした状況から、福岡市西区でフリースクールを運営している認定NPO法人「エデュケーションエーキューブ」は、月2万5千円の授業料を保護者の経済状況に応じて最大7割減額している。「どの子も不登校になる可能性はあり、経済事情のある子にも選んでもらえるようにしたい」と草場勇一代表理事(47)。個人や企業に使途を明示して寄付を募り、財源に充てている。

 授業料減額の適用を受けて、中学生の息子を通わせた福岡市の30代女性は「ここがなければ引きこもったままだったかもしれない」と話す。息子は昨年夏から家にこもりがちで、学習意欲を失いかけたが、フリースクールへ通ううちに中学校に復帰できたという。

 NPO法人フリースクール全国ネットワークの松島裕之事務局長(35)は「行政はフリースクールが教育の場の一つであることを明確に打ち出し、公的支援を考える必要がある」と指摘する。

【ワードBOX】教育機会確保法

 義務教育段階の普通教育に相当する教育機会を確保し、不登校の子どもを国や自治体が支援することを初めて明記した法律。2017年2月に施行した。国や自治体の責務として、不登校の状況を継続的に把握し、総合的な施策を行うように定めた。

=2018/02/01付 西日本新聞朝刊=

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