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里親制度

 虐待や経済的理由などで親と暮らせない子どもの養育を、児童福祉法に基づき児童相談所が里親に委託する制度。児相が保護した子どもは2010年度末現在、全国で約3万8千人。この約9割は乳児院や児童養護施設などに、約1割は里親やファミリーホームに預けられている。厚生労働省は昨年9月、「家庭的な環境での養育が望ましい」として里親優先の方針を打ち出した。福岡市は委託率を10年度末までの6年間で17・9ポイント増の24・8%まで伸ばし、伸び率は全国の都道府県・政令市でトップ。2位は大分県、4位が福岡県、10位が佐賀県。一方で、増える里親への支援体制が課題になっている。

(2012年5月24日掲載)

 親と暮らせない子どもを、児童福祉法に基づき児童相談所が里親に養育を委託する制度。一般的な「養育里親」や親族が預かる「親族里親」、障害児などを預かる「専門里親」がある。子どもの食費や被服費は毎月定額が、教育費や医療費は実費が、それぞれ公費負担される。また、養育里親には1人月額7万2千円(2人目以降は半額)の里親手当が支給される。厚生労働省によると、全国で起きた里親などによる虐待事案は2010年度が8件、09年度は9件。

(2012年2月25日掲載)

 親と暮らせない子どもを、家庭で養育する公的制度。一般的な「養育里親」や親族が預かる「親族里親」、障害児などを預かる「専門里親」などがある。子どもの食費や被服費は毎月定額が、教育費や医療費は実費が公費負担。また、養育里親には1人月7万2千円(2人目以降は半額)の里親手当が支給される。
 
 親と暮らせない子どもは2010年度末で全国で約3万9千人。ほとんどは乳児院や児童養護施設などで共同生活し、里親に預けられている子どもは1割にとどまる。全国の里親登録数は同年度末で7180世帯。

(2011年12月22日掲載)

 里親には、一定の経済力や心身ともに健全であることが求められる。法令による年齢制限はないが、熊本市の場合、25―64歳が、研修を経て登録される仕組み。里親には、生活費や学費、医療費など必要経費のほか、子ども1人につき7万2千円(2人目以降は半額)の手当が支給される。
 
 養子縁組とは異なり、育ての親と子との間に法的な親子関係は成立せず、子が18歳になった時点で里親への委託は原則終了する。

(2011年6月7日掲載)

 1948年の児童福祉法の成立に伴い制定された。児童養護施設や乳児院への入所と並んで、里親への子どもの養育委託は児童相談所による措置制度。施設に入っている子どもを、里親登録者が何度も接触しながら相性が合うかなどを見極め、養育を引き受けるという形が主な引き受けパターン。子どもの養育を里親に任せた方が良いかの判断は児童相談所が行う。里親への手当は、国と都道府県が半分ずつ負担する児童入所施設措置費の中から支給される。2005年度末で乳児院の入所者は約3000人、児童養護施設の入所者は約3万人。

(2007年8月11日掲載)

 1948年、児童福祉法の施行に伴い開始。都道府県知事の認可を受けた里親が、国から生活費、教育費などの助成を受けて「保護者のいない児童」(里子)を養育する制度。成人後も一緒に生活するケースもある。ファミリーホームでの養育には、家賃や養育補助者の雇用費などさらに手厚い助成が必要とされる。里親の登録数は62年度の1万9022人をピークに減少し2003年度は7285人。里親と子ども双方の条件が合わないなどの理由から、里親のもとで生活する子どもの数は、施設で暮らす子どもの数の1割に満たない。

(2005年6月30日掲載)

 1948年施行の児童福祉法に基づき開始。同法は、里親を「保護者のいない児童または保護者に監護させることが不適当であると認められる児童を養育することを希望する者であって、都道府県知事が適当と認める者」と定義している。2002年10月、新たな里親の区分として、被虐待児専門の「専門里親」と、三親等内の親族が里親になる「親族里親」が設けられた。 里親の登録窓口は児童相談所。里子を委託された里親には、月額で生活費約4万8000円、里親手当2万9000円のほか、学校教育費、里子の医療費などが公費で支給される。里親手当は専門里親9万200円、親族里親はない。養子縁組をした場合は里子委託が解除され、公費支給も打ち切られる。

(2004年1月31日掲載)

命を守る 虐待根絶へ=親権、孤独…誰を頼れば 里親の悩み和らげたい 県内弁護士ら法的指南書

(2012年5月24日掲載)

 「里子には、実の親の存在を知らせなければならないのか」「勉強を強要していいか」-。虐待などで実親と暮らせない子を育てる里親が直面する法律が絡む問題や悩みに、弁護士がQ&A方式で答える冊子を、福岡市里親会(天久真理会長)と福岡県内の弁護士などが作製した。里子の親権や子どもの権利にかかわる問題は一般の人にはなじみが薄いだけに、悩みを家庭内だけで抱え込む里親も多い。識者は「孤立しがちな里親に対する、心理的な支援の第一歩になる取り組みだ」と注目している。

 冊子は「弁護士に聞く 里親として知っておきたいこと」でA6判、45ページ。同市里親会の木村康三前会長(62)の実体験も載っている。木村さんが預かった里子は同世代より成長が大きく遅れていた。小学校入学期を迎え教育委員会に入学延期を申請したいのだが、里親にその権限はあるのか-。回答は、学校教育法を踏まえ「子どもの状況を把握している里親であれば、申し出には十分な理由がある」だ。

 このように実子でない里子を育てる里親には、「子どものためと考えることでも、どこまで法的に許されるのか…」と悩む場面が少なくない。憲法や民法、児童福祉法、予防接種法など関連する法律は幅広く、誰を頼っていいか分からずに悩む場面が多いという。

 冊子作製は、昨年9月から里親会の会員と弁護士、里親支援に携わるNPO法人「子どもの村福岡」(福岡市中央区)のスタッフが、里親の実体験を基に議論。「里親の権限で予防接種はできるか」「自宅に実の親が押しかけてきたら、どう対応すべきか」「門限を何度も破るので、ここにはいられなくなるよと注意したが…」など、33項目の質問と法的解説や対処法を盛り込んだ。

 弁護士による相談窓口も紹介。同市内の里親に無料配布する。作製に携わった小坂昌司弁護士は「里親の悩みにはケース・バイ・ケースで“正解”が異なる事案も多い。冊子は、困ったときに『弁護士に何でも相談して』というメッセージだと受け止めてほしい」と呼び掛ける。

 児童福祉に詳しい京都府立大の津崎哲雄教授は「法律家のバックアップがある冊子が家庭にあるだけで、里親の子育てに関する自信や余裕につながる。全国的にも参考になる取り組みで、里親から意見をもらって改良を重ねてほしい」と語った。

 問い合わせは、子どもの村福岡=092(737)8655。

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