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環境

原発「防衛」どう考えますか?【参院選「選択」⑧】

2022/07/07 10:39 (2022/07/08 19:06 更新)

【参院選「選択」⑧】

<ウクライナ侵攻で顕在、原発の攻撃リスク 議論乏しく、住民不安>

ロシアによるウクライナ侵攻では、チェルノブイリ原発が2月に占拠されるなど、原発が安全保障上の重大なリスクとなり得ることが明らかになった。日本国内では、2011年の東京電力福島第1原発事故を教訓に新たな規制基準が設けられたが、軍事攻撃は考慮されていない。九州の二つの原発の周辺住民にも懸念が広がっている。…続きはこちら

<あなたの特命取材班から>

福島第1原発事故を踏まえて策定された原発の新規制基準は、地震や津波への対策などを強化。テロ対策施設の設置も事業者に要請していますが、武力攻撃への対応は対象外です。規制委の更田豊志委員長は3月、攻撃を前提とした安全対策を講じるかどうかは政府全体として判断するべきことだと強調しました。共同通信が5月に電力11社に取材したところ、原発の防護体制については「外交上、防衛上の観点から国が対処する課題」などとして、自主的に対応を取るとした社はありませんでした。

九州電力は6日、定期検査のため停止中の玄海原発4号機(佐賀県玄海町、出力118万キロワット)を10日に再起動し、13日から発電を再開すると発表しました。(記事:玄海原発4号機、13日に発電再開 九電、電力確保へ前倒し当初、9月下旬に発電を再開する予定でしたが、夏場の電力確保のため再開を前倒し。8月上旬に通常運転に復帰した後、9月12日に次の定期検査期間に入るため停止する異例のスケジュールは、テロ対策の「特定重大事故等対処施設」の完成遅れも背景にあります。



本紙が福岡、佐賀、長崎3県の有権者を対象に実施した世論調査では、玄海原発の今後に関して、運転継続を求める回答が4割と最多でした。昨年10月の衆院選での世論調査(前回調査)では運転停止を求める回答が最多でしたが、記録的な猛暑やウクライナ情勢の影響で電力不足が深刻化する中、原発回帰の傾向がにじんでいます。


今回の記事の中で、玄海原発から10キロ圏内にある佐賀県呼子町の女性は、原発への軍事攻撃に懸念を抱く一方で、家族や知人が原発関連の仕事に従事する人もいるため、話題にするのをためらっている──と話しています。(福間慎一)


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参院選は7月10日の投開票に向け、候補者の訴えも熱を帯びています。物価高、ウクライナ侵攻を受けた外交・安全保障、新型コロナウイルス、人口減少…。西日本新聞は、九州各地の争点の現場を歩き、地域の今を見つめる連載「選択」を掲載中です。みなさんのご意見も募集します。

寄稿者:西日本新聞

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