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くらし

地方創生は「消滅自治体」を救いましたか【衆院選「選択」②】

2021/10/23 9:03 (2021/10/27 9:44 更新)

〈118億…「地方創生」は漁業の島を救ったか〉

マスク越しに言葉を交わし、漁具や食料などを船に積み込む。10月上旬、長崎県の離島、新上五島町の奈良尾港。東シナ海での巻き網漁に向け、乗組員が集まった。

日本人に交じり、インドネシア人が4人。地元漁協は2019年から、外国人技能実習生を受け入れる。倉庫を改修した寮で、インドネシアから来た10~20代の27人が暮らす。

このまま人口減が進めば40年までに全国で半分の自治体が消滅する可能性がある-。元総務相が座長を務める民間機関のリポートが列島に衝撃を与えたのは14年。その根拠となる若年女性人口(20~39歳)の予測減少率が、九州で最も高いのが新上五島町だった。

「オチャです。一口飲みましょうか」。セン・ランさん(28)が、白髪の女性に優しく声を掛ける。町内の養護老人ホーム「朝海荘」。ミャンマー人の技能実習生2人が働く。運営法人は2年前から、東南アジアで人材探しに乗り出した。町の基幹産業や介護の現場を外国人が下支えする――。

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31日に投開票される4年ぶりの衆院選。西日本新聞では、歴代最長で「1強政治」と言われた安倍政権から、菅・岸田政権までの間、私たちの暮らしや地域がどう変わったのかを見つめる連載「選択」を掲載中です。みなさんのご意見も募集します。

【あなたの特命取材班から】

西日本新聞で最初に「地方創生」の言葉が登場したのは2014年6月。その直前、増田寛也氏を座長とする「日本創成会議」の分科会が、2040年までに「20~39歳の女性人口」が5割以下に減少する自治体数が大幅に増え、全体の 49.8%になるとの推計を発表。分科会はこれを「消滅可能性都市」とし、大きな反響を呼びました。

国は、全自治体に地方創生の総合戦略を期限付きで作らせ、事業費に充てる交付金を配りました。「地方創生」を部署名に掲げる自治体が増え、自治体はアイデアを競い合いました。それに積極的に取り組み、中国・韓国など外国人観光客の増加も追い風に、活気を取り戻した地域もありました。一方で東京の一極集中は是正されず、1次産業など地域経済の担い手として、技能実習生などの外国人労働者に頼る地域が増えました。新型コロナウイルスの感染拡大で飲食店などが大きな打撃を受け地域経済が疲弊する中、地方創生の実現は一段と難しくなっているとも言えます。


みなさんは、これまでの「地方創生」をどう総括し、今後の「地方創生」をどう考えますか。ご意見をお寄せください。下のコメント欄にお書きいただいても結構です。※コメント欄が表示されない方は、こちらのリンクをクリックしてください。




 

 

 

【取材班から】
アンケートへのご回答、ありがとうございます。
10月25日時点で、50件弱の回答が寄せられました。8割を超える方々が、安倍政権からの「地方創生」策について、「評価していない」「あまり評価していない」と回答しています。主な意見をご紹介します。




 

寄稿者:西日本新聞

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