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「女性活躍」実現していますか【衆院選「選択」⑤】

2021/10/27 9:40 (2021/10/27 9:43 更新)

「女性が輝く社会」って? 雇用は増えても半数以上が非正規の現実

「熱が下がりません。迎えに来てください」。9月下旬、北九州市の女性(24)は、1歳の娘と3歳の息子を預ける保育園に向かった。

小学校の給食を調理する会社で、パートとして働いて約2カ月。時給870円。その前は正社員として別の会社で4年ほど働いたが、子どもの熱発で休んだり、急なお迎えで早退したりすることも少なくなく、8月末に退職した。精神的には楽になったが、給料は半分の8万円になった。

2014年、安倍政権は「すべての女性が輝く社会」を政策目標に掲げた。女性の採用や昇進機会拡大を図る女性活躍推進法が成立した15年と19年の比較で、女性の就業者数は約233万人増えた。一方、働く女性の半数以上は非正規雇用だ──。

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31日に投開票される4年ぶりの衆院選。西日本新聞では、歴代最長で「1強政治」と言われた安倍政権から、菅・岸田政権までの間、私たちの暮らしや地域がどう変わったのかを見つめる連載「選択」を掲載中です。みなさんのご意見も募集します。

【あなたの特命取材班から】

新型コロナウイルス感染症の拡大は、我が国においては男女共同参画の遅れが露呈することになった」。内閣府は6月に公表した「男女共同参画白書」でこう危機感をあらわにしました。コロナ禍で女性の雇用情勢が悪化し、生活困窮に陥っている「ひとり親世帯」が増えただけではありません。ドメスティックバイオレンス(DV)の相談件数、女性の自殺者の増加などもあり「潜在的にあったものの表面化してこなかった諸問題が可視化された」と強く訴えました。

困窮する子育て世帯を支援するNPO法人キッズドア(東京)が4月、約2千人に行った調査では、78%がコロナで減収し、半数が「家族の食べ物が買えないことがあった」と答えています。同法人に登録し、支援を求める困窮世帯は、九州も含めて今も増えているそうです。

スイスのシンクタンク、世界経済フォーラム(WEF)が世界156カ国を対象に公表している「男女格差報告」(ジェンダー・ギャップ指数)。日本は2021年は120位で、19年末に公表された前回版の121位(153カ国中)から改善はありませんでした。120位は先進7カ国(G7)で最下位。アジアではフィリピン17位、韓国102位、中国107位で、クーデター後の混乱が続くミャンマーも109位と、日本より上位でした。

その理由の一つに、政治分野での女性議員や閣僚の少なさがあります。

西日本新聞は10月21日の社説で「各党が真剣に取り組んだ結果とは到底言えまい」と、衆院選の女性候補者の少なさを問題視しました。今回の候補者に占める女性比率が2割に満たず、17年の前回からほぼ横ばいだったからです。女性候補者が5割を超えたのは社民党だけで、共産党は3割を超えたものの、公約で議会の男女同数を目標に掲げた野党第1党の立憲民主党は2割に届きませんでした。与党の自民・公明両党はいずれも1割以下でした。


コロナにより「女性活躍社会」がより遠のいたのかもしれません。女性活躍、男女共同参画の現状について、どうお考えですか。以下のコメント欄にご意見をお寄せ下さい。※コメント欄が表示されない方は、こちらのリンクをクリックしてください。

寄稿者:西日本新聞

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