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原発立地自治体の未来は【衆院選「選択」⑥】

2021/10/28 9:15 (2021/10/28 9:15 更新)

恩恵続かないこと知っているのに…「脱原発依存」語られない城下町

鹿児島県薩摩川内市の大型会議場「SSプラザせんだい」は閑散としていた。1月に開業したばかりだが、コロナ禍もあって利用は低迷。この日は中高生があちこちに陣取り、勉強を教え合っていた。

SSプラザの整備は市の一大プロジェクトだ。JR川内駅に隣接し、千人収容のホールを完備。新幹線が停車する地の利を生かして交流人口を増やそうと建てられた。建設費は47億円。うち25億円は、原発関連の国の交付金が充てられた。

ただ、市民の間では維持費負担の懸念がささやかれる。今後20年間で25億円が見込まれている。

川内歴史資料館、国際交流センター、せんだい宇宙館、川内まごころ文学館…。原発の交付金を活用して建てられた市の施設だ。10年9月、当時の岩切秀雄市長は「箱ものはたくさん整備されたが、市の財政の圧迫につながっている」と議会で表明した。市はSSプラザを建設した一方、施設の統廃合や集約化を進める──。

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31日に投開票される4年ぶりの衆院選。西日本新聞では、歴代最長で「1強政治」と言われた安倍政権から、菅・岸田政権までの間、私たちの暮らしや地域がどう変わったのかを見つめる連載「選択」を掲載中です。みなさんのご意見も募集します。

【あなたの特命取材班から】

九州電力などの電力各社は、暮らしや経済の基盤となる電力の安定供給を維持しながら、温室効果ガス(二酸化炭素など)の排出削減も求められています。発電時に二酸化炭素を排出しない原子力発電所を「引き続き重要な役割を担う」と位置付け、運転期間の20年延長などの準備を進めています。

一方で、衆院選を前に西日本新聞が実施した福岡、佐賀、長崎3県の有権者を対象にした世論調査では、九電玄海原発(佐賀県玄海町)の今後について「目標時期を決めて停止」(50.2%)「即時停止」(10.0%)が合わせて6割を占め、「運転継続」(27.2%)を大きく上回りました。将来的な脱原発を求める意見が幅広く浸透している結果となりました。


そのような世論の中、原発の立地自治体では、再稼働・運転延長に伴って地元の仕事が継続することに期待がある一方で、原発に頼らない街づくりを目指す動きも生まれています。いずれにしても、運転期間が終了すれば、立地自治体は廃炉を抱え、大きな転換が求められます。


洋上風力や太陽光などの再生可能エネルギーを拡大していく方向性は、各党ほぼ共通しています。政府が22日閣議決定した「エネルギー基本計画」でも、再エネの主力電源化を徹底する方針が明記されました。一方で、原発政策や立地自治体の将来像について、論戦は深まっているでしょうか。皆さんは、どのような将来像を目指すべきだと思いますか。以下のコメント欄にご意見をお寄せ下さい。※コメント欄が表示されない方は、こちらのリンクをクリックしてください。

寄稿者:西日本新聞

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