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【再調査】良いの?悪いの? 投票時のスマホ閲覧

2021/11/29 12:35 (2022/01/14 10:10 更新)

北九州市に住んでいます。10月31日の衆院選と一緒にあった最高裁判所裁判官の「国民審査」の投票についてです。投票所でのスマートフォンでの資料閲覧について、市選管は「ご遠慮頂いている」との見解で、「あなたの特命取材班」の記事と異なっていたので投稿しました。

期日前投票の際、私は裁判官について紹介している紙の審査広報を見ようとしたところ、投票所の係員に止められました。納得できず、北九州市に後日「現場の閲覧はだめなのか」と問い合わせました。市は「小さなメモ紙や新聞の切り抜きなどを持参することは禁止していない」とする一方、大きな資料やスマホは禁止しているとのことでした。

11月18日付の西日本新聞の記事には「スマホ閲覧OK」とあります。どちらが正しいのでしょうか。

【あなたの特命取材班から】

北九州市選管に問い合わせました。

公職選挙法は第60条(投票所における秩序保持)などで、投票の秩序や投票内容の秘密保持を乱す行為を禁じています。スマホで通話したり、撮影したりする行為はそれに該当すると解釈されています。市選管の見解では「通話や撮影につながる可能性があるので、スマホの使用自体を遠慮していただいている」とのこと。ただ最終的には「線引きは難しく、投票所の責任者の判断に任せている」との説明もありました。

一方で、同じ政令市の福岡市選管は、同60条からも「スマホの閲覧は認められる」と解釈していました。

今度は福岡県選管にも聞きました。「県選管として線引きはしていない。公選法の秩序維持の条文をどう運用するかで、自治体によって判断が分かれることもあり得る」との回答。県選管の立場としては、北九州市の対応も福岡市の対応も「問題はない」となってしまいます。

記事掲載後、「私もスマホを制止された」といった声が全国から寄せられました。その1人、福岡県内の弁護士からは「選管に問い合わせると、スマホの閲覧は認められるとの回答だった。公選法を読んだが、スマホの閲覧が秩序を乱すとは考えにくい。大事な問題なので、その解釈を現場で徹底してほしい」と体験談を報告してくれました。

先ほどの北九州市選管の担当者も「西日本新聞の記事をきっかけに、さまざまな自治体の関係者と話した。全国の政令市などとも相談しながら、今後の対応を検討したい。スマホ閲覧について、ルールを変える可能性もある」と解釈変更を示唆しています。

専門家に聞くと「公選法は古い法律。現代の社会情勢に対応できていない」と教えてもらいました。ある自治体担当者も「細かな事例までは書いておらず、(解釈で選管ごとの見解が異なる)グレーゾーンが多くなる」と漏らしていました。

来夏には参院選が控えています。有権者はもちろん、現場の自治体や投票所の責任者に混乱を招きます。国がしっかりとした統一のルールを示すべきでしょう。(竹中謙輔)

寄稿者:北九州市在住者

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