最高裁「非開門」 原点に返り有明海再生を 社説 6/29 10:45 時には「闘い」や「戦争」という物騒な言葉さえ飛び交う争いになっていた。有明海沿岸の地域対立に終止符を打つ好機が訪れたと、積極的に捉えるべきである。最高裁が国営諫早湾干拓事...
「再審」取り消し 大原則踏み外してないか 社説 6/28 10:50 刑事裁判をやり直す「再審」は、有罪確定者の利益のために行われる。刑事訴訟法に明記している。「疑わしきは被告人の利益に」という刑事裁判の大原則にのっとった規定だ。それを踏ま...
米中首脳会談 貿易戦争解決の糸口探れ 社説 6/27 10:49 大阪市で開かれる20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に出席するトランプ米大統領と習近平中国国家主席が、来日を機に会談する見通しになった。貿易を巡る米中両国の対立は、互...
通常国会閉幕 「言論の府」の劣化を憂う 社説 6/27 10:30 耳を疑うような失言や放言が相次ぎ、国会議員の資質が問われた国会だった。議論すべきテーマに正面から向き合おうとしない「国権の最高機関」(憲法41条)の在り方が問われる国会で...
小学教科担任制 多くの条件整備が必要だ 社説 6/26 10:30 高校の段階まで学校で行う初等中等教育の在り方について、文部科学相が時代に即した見直しを中教審に諮問した。近く特別部会で議論が始まる。専門教員が複数のクラスを受け持つ「教科...
容疑者逃走事件 「市民の安全」最優先せよ 社説 6/25 10:49 検察は市民の命や安全よりも、己のメンツを優先していないか-。そんな批判を免れない大きな失態である。窃盗罪などで実刑確定後、刑務所収容に抵抗して逃走した男(43)が、公務執...
留学生30万人 内実伴わぬ計画の検証を 社説 6/24 10:40 世界に開かれた国として多くの留学生を受け入れて高度な技術や専門性の育成を図る。それによって日本の国際競争力を高め、留学生には母国との懸け橋として活躍してもらう-。そんな理...
沖縄慰霊の日 戦争の悲惨風化させるな 社説 6/23 10:59 きょう6月23日は沖縄県の「慰霊の日」である。太平洋戦争末期の沖縄戦で組織的戦闘が終結したこの日にちなんで、糸満市の平和祈念公園で沖縄全戦没者追悼式が執り行われる。当時の...
骨太方針 参院選控え「痛み」先送り 社説 6/22 10:48 政府は「経済財政運営と改革の基本方針2019」を21日に閣議決定した。いわゆる骨太方針で、第2次安倍晋三政権では7度目となる。少子高齢化の進展、経済成長力の伸び悩み、地方...
プラごみ対策 排出削減に本腰を入れよ 社説 6/21 10:56 長野県で開かれた20カ国・地域(G20)エネルギー・環境相会合が、深刻化するプラスチックごみの海洋流出防止を進めるため、初の国際的枠組みを構築することで合意した。各国が対...
党首討論 もっと頻繁に開けないか 社説 6/20 10:46 「言論の府」を名乗るなら、もっと頻繁に、かつ定期的に、さらに討論時間も延長して開催すべきである。今国会初の党首討論がきのう開かれ、自民党総裁の安倍晋三首相と立憲民主党の枝...
年金問題と政府 逃げずに論議深めてこそ 社説 6/19 10:44 参院選を控えたこの時期に、政府や与党にとっては「不都合な報告書」だったのだろう。だが、大臣が自ら諮問した審議会の報告書を受け取らないとは無責任だ。「なかったことにする」と...
拳銃強奪事件 地域の力で命と安全守れ 社説 6/18 10:38 相次ぐ交番襲撃事件に、警察は対策を強めていた。今回の犯行は、その想定を超える形で実行された。驚くほかはない。大阪府吹田市の交番で古瀬(こせ)鈴之佑(すずのすけ)巡査(26...
覚醒剤1トン押収 薬物汚染拡大に歯止めを 社説 6/17 10:50 一度に1トンを押収とは驚くべき量である。海外からの密輸が横行し、日本社会で違法な薬物がまん延していることの証左でもあろう。事件の全容解明を進めるとともに、水際対策をはじめ...
就職氷河期世代 社会全体の支援が不可欠 社説 6/16 10:59 大学や高校の卒業がたまたま不況期と重なった人の人生が、そのことに左右されていいはずがない。政府だけでなく、社会全体として、対策に本腰を入れる必要がある。社会人としてスター...
タンカー攻撃 日本は緊張激化の阻止を 社説 6/15 10:42 中東・イラン沖のホルムズ海峡で13日朝(日本時間同日昼)、日本の海運会社が運航するタンカーが攻撃を受けた。乗組員は退避し、タンカーは航行不能となった。同じ頃、付近の別のタ...
首相イラン訪問 緊張緩和まで仲介続けよ 社説 6/14 10:30 世界が注目する「仲介外交」は成功するのだろうか。安倍晋三首相がイランを訪問し、ロウハニ大統領や最高指導者のハメネイ師と会談した。核開発を巡る米国とイランの対立が緊迫化する...
児童虐待対策 迅速に保護するためには 社説 6/13 10:46 児童相談所と警察が虐待の兆候を把握しながら、なぜ小さな命を救えなかったのか。悲しみと憤りがこみ上げて仕方ない。徹底的な検証が求められる。札幌市で2歳の女児が衰弱死した。頭...
老後2000万円問題 「100年安心」はどこへ 社説 6/12 11:04 老後は年金で生活していけるだろうか。よほどの富裕層でなければ誰もが将来に不安を抱えている。そこに「公的年金の水準は今後調整されていく。2千万円の蓄えが必要」と言われたら…...