<3>娘と一緒に覚悟の温泉 私の左胸に気遣い実感

私ではなく、娘の両足。久々に一緒に入ったお風呂を満喫しました
私ではなく、娘の両足。久々に一緒に入ったお風呂を満喫しました
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 皆さん、ゴールデンウイークは楽しみましたか。私は家族で大分県の温泉地に出掛け、小5の娘とお風呂に入りました。

 実は、覚悟のひと脱ぎでした。左胸を全摘した昨年10月以来、娘と一緒にお風呂に入れずにいました。乳房再建中のため、右胸と変わらぬ膨らみはあるのですが、乳頭乳輪はなし。ツルンとした左胸に娘がどう反応するか怖かったのです。「そろそろ」と考えていたときの家族旅行。道中、気になる立ち寄り湯を見つけ「えいっ、なるようになれ」と思いきりました。

 「ほんとに乳首ないね」。左胸を見た娘は、見たまんまのコメント。まあ娘なりの気遣いだったのかな。洗い場では他の入浴客に見えないよう私の肩にタオルをかけたり「ママ、こっち」と隅っこに座らせたりと、ボディーガードみたいでしたから。

 さて、今回は乳がん検診から1カ月後の話。

 昨年8月初旬、沖縄旅行から戻ると、福岡市健康づくりサポートセンターからの郵便物が届いていました。中には「要精密検査」の通知。バカンス気分を一気に消す破壊力です。

 「しこりもないし、乳がんじゃないはず」。ざわつく心を落ち着かせ、3日後、予約した病院を訪ねました。再検査の結果、マンモグラフィーの画像には細かな白い点の集まりが写っていて、エコー(超音波)の画像には、触診では分からなかった1センチくらいのしこりがありました。「良性か悪性かグレーの状態。詳しく検査しましょう」

 針生検という方法で細胞組織を検査しました。針をしこりに刺し、その一部を機器のバネの力で採取するとか。局所麻酔で痛みは感じませんでしたが、診察室に「バチン」と音が響くたびに涙腺が壊れていきました。

<続き>結果聞くまで2週間 頭の中はぐるぐるぐる

(四十物恵妙=西日本新聞契約ライター)


 2017/05/15付 西日本新聞朝刊

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