<9>交流会に出て心が軽く “先輩”の胸を見て感動

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 少し間が空きましたが、お変わりないですか。この間、私は福岡市で催された「日本乳癌(がん)学会学術総会」の取材に出掛けました。会場は全国から集まった医療者の熱気でいっぱい。患者向けのセミナーもあり、3人の医師が「頑張らないけど、あきらめない」をテーマに乳がん治療の最新動向について、分かりやすく紹介してくれました。

 このうち、九州がんセンターの徳永えり子乳腺科部長は患者のQOL(生活の質)の重要性に触れ「患者さんは病を抱えた生活者」と表現。「(患者の)病院の外でのことを想像して、治療に当たっている」と話してくれて、とても感銘を受けました。

 学会の期間中、患者同士の交流会もありました。参加者は乳がん経験者が集まるコミュニティーサイトのメンバー16人。学会参加のために来福した関東や北陸の方もいましたよ。

 初対面でも乳がんという共通項があるので、打ち解けるのに時間はかかりません。深刻に話し込むというよりは「楽しく近況報告、時々悩み相談」といった雰囲気でした。

 私も受けているホルモン療法の話では、ほてりや目のかすみ、手のしびれといった副作用を訴える人が多かったかな。私が「記憶力が落ちた気が…」と切り出すと「銀行の暗証番号、忘れて困った」「固有名詞が出てこない」といった経験談が次々と。自分だけじゃないと分かり、心がスッと軽くなりました。

 「参考になれば」と完成した胸を見せてくれた「先輩」が3人も。人目を避けるため、トイレの個室での披露でしたが、きれいな仕上がりに感動しました。

 私もいつか「見せる」側になれるかな。残る乳頭乳輪の再建手術に向け、パワーをもらった夜でした。

<続き>洗ったり写真撮ったり 左胸をいたわり、感謝

(四十物恵妙=西日本新聞契約ライター)

2017/07/24付 西日本新聞朝刊

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