<13>入院延びて18日間 人生を仕切り直し

昨冬受けた「ピンクリボンアドバイザー認定試験」は初級に合格しました
昨冬受けた「ピンクリボンアドバイザー認定試験」は初級に合格しました
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 昨秋の入院は、人生を仕切り直すためのいい機会になりました。

 といっても、手術後2日ほどはそれどころでなく、痛みとの闘いでした。横になると痛むので、ベッドを起こして座った姿勢のまま眠りました。

 痛みが落ち着くと、「自由時間」の到来です。やるべきことはコインランドリーでの洗濯くらい。あとは読書にテレビ、インターネット検索と、自分だけのために時間が使えました。

 談話室で他の患者さんとおしゃべりするのも楽しかった。乳がん病棟は女の園。病気の話だけでなく、母と同年代の方と「〇〇先生は優しくてすてきよね~」と盛り上がることもありました。

 そして、入院中ずっと考えていたのが自分の生き方でした。「旅するように生きたいなあ」と。旅がそうであるように人生にも終わりは必ず来る。がんになったことで、やっとそのことに気付けたのです。仕事でも遊びでもやりたいことは後回しにせず、やり尽くそうと思いました。

 入院期間は16日間の予定が、ドレーンと呼ばれる管を通して排出される血液やリンパ液の量が減らず、18日間に延びました。でも、焦りはなく、むしろ自分と向き合える時間が増えたとうれしかったくらいです。

 そうそう、入院中にインターネットで、英語テスト「TOEIC」と、「ピンクリボンアドバイザー認定試験」の受験を申し込みました。中途半端な英語力を何とか向上させて2020年の東京五輪で通訳ボランティアでもできたらとか、せっかく(?)痛い目に遭ったのだから、乳がんに関する知識を目に見える形にしたいと思ったからです。

 周りからは「ただでは起きないね~」と笑われましたが、私には最高の褒め言葉でした。

<続き>セカンドオピニオンでとどめ刺され、気が楽に

(四十物恵妙=西日本新聞契約ライター)


 2017/08/28付 西日本新聞朝刊

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