<19>家族のがん 向き合える? 夫はずっと冷静沈着

入院中、父娘で仲良く過ごしていたそうです
入院中、父娘で仲良く過ごしていたそうです
写真を見る

 「コラム、読んだよ」。最近、男性から声を掛けられることが増えました。うれしい。まあ、男性が乳がんに興味を持つのも当然ですよね。女性の11人に1人が乳がんになる時代。母親に姉や妹、そして妻…。私の夫のように、いつ「乳がん患者の家族」になってもおかしくないわけですから。

 というわけで、今回は満を持して(?)夫の話。53歳の公務員は、妻の乳がんとどう向き合ったのでしょう。

 夫はずっと冷静沈着でした。乳がんだと伝えたときも動じる様子はなく、「少しくらいうろたえりゃいいのに」と腹が立ったくらい。もちろん私の手を取って涙ながらに「一緒に乗り越えよう」なんて場面は皆無でした。

 まあ、それで良かったのかな。「どんな手術で何日入院が必要?」「(職場の)休みはいつ取ればいい?」。常に現実的な話をしてくるので、私も感傷的になり過ぎずに済んだから。乳がんについて本なんかで調べていたようで、手術前の診察時は医師の話を私より理解していました。治療法を選ぶとき、一緒に考えてくれる人がいるのって心強いものですよ。

 入院中は料理も含め、家のことを全部一人でやっていました。夫に言わせると娘(11)と2人「何不自由なく暮らしていた」そうです。

 さて、皆さんだったら家族のがんにどう向き合いますか。家族関係や患者本人の考え方もそれぞれで、一概に「こうすべきだ」というのは難しいですよね。ただ、もしこんな私にアドバイスできるとしたら「家族も病気のことをよく勉強した方がいいですよ」かな。気持ちに寄り添うのは言うほど簡単じゃない。でも病気を理解し、一緒に考えることはできると思うので。

<続き>五輪年まで手術待ち 気になる人工乳首

(西日本新聞契約ライター=四十物恵妙)

 2017/11/20付 西日本新聞朝刊 

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]