特集「九州の活断層の現状」(2)4000年周期の地震、間近?

警固断層帯の全容と周辺断層
警固断層帯の全容と周辺断層
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地震動で揺れやすい地盤
地震動で揺れやすい地盤
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 福岡都市圏の地下を走る警固断層の存在が分かってきたのは、1970年代末だった。福岡都市圏の地層を盛り込んだ「福岡地盤図」を作成するため、九州大や地質コンサルタント会社などによるチームがボーリング調査で発見し、81年に命名した。

 そのメンバーの1人、民間コンサルタント会社出身の福冨幹男さん(76)=福岡県春日市=によると、「大名」「赤坂」などの名称も検討されたが、最終的に、全国的にも珍しい地名の「警固」を選んだという。

 2005年3月に福岡沖地震が発生した際、この警固断層が動いたのではないかとみられたが、余震も含めた震源は、延長線上にある玄界灘の海底に集中。未知の断層の存在が浮かび上がった。その後の調査で、福岡市・志賀島近辺を境に、福岡沖地震を起こした北西部(海側、25キロ)と、地盤図作成チームが発見した南東部(陸側、27キロ)に分け、全体を警固断層帯としてとらえることになった。

 05年の地震では、この海側断層が動いただけで、福岡市中心部などに震度6弱の揺れが生じた。今後懸念されるのは、福岡市中央区の西公園付近から、福岡県筑紫野市の九州自動車道筑紫野インター付近まで走る陸側断層が起こす地震だ。

 これまでの掘削溝(トレンチ)調査などからすると、陸側は4千年前後(3100~5500年)の周期で活動し、直近は3400~4300年前に活動したとされる。博多湾の海底調査から、海側とほぼ同じ周期で陸側も動くとの見方が強まっている。

 九州大の下山正一助教(地質学)は「海側が先に動いて福岡沖地震を起こしたと考えれば、それを受けて陸側が動くまであまり時間的余裕はないと解釈できる」と指摘。福岡沖地震は、次の地震が陸側で起きる一つの“シグナル”と言えるという。陸側断層による地震発生確率が、全国の主要187断層のうち上位11番目にランクされているのはこのためだ。

 

=2015/03/15付 西日本新聞朝刊=

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