軍艦島観光 快進撃 上陸解禁から5年 累計50万人突破

軍艦島観光を楽しむ外国人観光客
軍艦島観光を楽しむ外国人観光客
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【2014/04/20】 関係者以外の立ち入りを禁じていた長崎市の端島(通称・軍艦島)に観光客が上陸できるようになって、22日で5年になる。上陸者は年々増加し、累計万人を超えた。端島炭坑を含む「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」が世界文化遺産に推薦されたことや、海外映画のロケ地になったことが話題になり、国内外から関心を集めている。

 軍艦島はかつて5千人が暮らした炭鉱の島。端島炭坑が閉山した1974年に無人島となり、国内最初の鉄筋コンクリート高層住宅や炭鉱施設は荒れ果てた。
 長崎市は「廃虚の島」を観光資源にしようと、2009年に桟橋を整備し、立ち入り区域を制限して上陸を解禁。現在は長崎港などから5業者が船で観光客を運んでいる。
 13年度の上陸者は16万7342人で、前年度から約6万4千人増。09年度と比べると約3倍になった。県外からの観光客が9割を占める。地元のシンクタンクは09年度から3年間に、約65億円の経済波及効果があったと試算している。
 映画の人気シリーズ「007スカイフォール」(12年)、タイの映画「ハシマ・プロジェクト」(13年)などに軍艦島が登場し、海外メディアや投稿動画サイトで紹介されると、外国人観光客も多くなった。
 18日は、ユニバーサルワーカーズ(長崎市)が運営する「軍艦島コンシェルジュ」の上陸ツアーに19人の外国人が参加した。長崎港から約30分、軍艦「土佐」に似ていると呼ばれた独特の島影が見えると、一斉にカメラを向けた。007で軍艦島を知ったというスイスの女性は「英語のガイドがいたので、楽しいツアーになった」と満足そうだった。ガイドは中国語や韓国語で説明することもあるという。
 同社はゴールデンウイークの予約が満席で、久遠龍史社長(50)は「世界遺産に推薦された効果が大きい」と話す。「明治日本の産業革命遺産」は、早ければ15年度に登録される。長崎市は情報発信を強化し、観光客をさらに増やしたい考えだ。 (北島剛)

=2014/04/20付 西日本新聞朝刊=

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