博多織777年26日から特別展 「ふるさと館」 人間国宝の作品も

小川善三郎氏、規三郎氏の作品を示す松尾由美子学芸員
小川善三郎氏、規三郎氏の作品を示す松尾由美子学芸員
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 博多織の技術が中国から伝えられて777年を記念した秋の特別展が26日、福岡市博多区冷泉町の博多町家ふるさと館で始まる。11月25日まで。献上博多織の人間国宝小川善三郎氏(故人)、規三郎氏(81)親子の手掛けた作品や歴史解説のパネルなどを展示。期間中、博多織をテーマにした講演も予定しており、福岡を代表する伝統工芸の現在と過去を身近に知る絶好の機会になりそうだ。

 特別展のタイトルは「777年の伝統を祝って 博多織展~能『呉服』に織の心を知る~」。博多織は、承天寺(じょうてんじ)(博多区)を開いた聖一国師(しょういちこくし)とともに南宋から帰国した満田弥三右衛門が織物技術を伝えたのが始まり。江戸期には幕府への献上品になった。仏具の独鈷(とっこ)や華皿(はなざら)を図案化した模様は「献上柄」と呼ばれ、博多を象徴するデザインとして広く知られている。

 小川善三郎氏の帯は、黄褐色の織り地に独鈷や華皿の模様が走る典型的な献上柄。規三郎氏の帯は、織り地、柄ともに白基調の気品あふれる作風。角度によって模様の立体感が変化する逸品だ。

 世阿弥作とされる能「呉服(くれは)」もパネルで紹介。古代に大陸から機織りの技術をもたらした二人の織り姫の物語。博多織以前の織物の歴史に触れるほか、博多織の能装束も展示される。

 学芸員の松尾由美子さん(54)は「博多織など絹織物の歴史を考えるきっかけになれば」と話している。入館料200円(中学生以下は無料)。10月22日休館。

 ◆関連イベント 「反物巻取り選手権」(毎日曜午後1時、無料)▽能楽師の久貫弘能さんらのレクチャー「能のイロハ~所作、声、音~まだ観たことのないあなたへ」(10月4、18日、11月1、15日の午後1時、先着30人、無料)▽「ダンボールで織るミニタペストリー」(10月7日、11月23日の午後1時と同3時、各回先着10人、参加費1500円)▽博多織工業組合の讃井勝彦副理事長の講演「博多織777年」(10月20日、11月10日の午後1時、先着50人、無料)-などを予定。参加申し込みはふるさと館=092(281)7761。

=2018/09/21付 西日本新聞朝刊=

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