被災体験や防災課題語る 大鶴地区で「ツルトーク」 風化防ぎ、災害に強い地域へ

「ツルトーク」で意見を交わす大鶴地区の住民たち。今年の梅雨を迎える不安などが語られた
「ツルトーク」で意見を交わす大鶴地区の住民たち。今年の梅雨を迎える不安などが語られた
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 九州豪雨で被災した日田市大鶴地区の大鶴公民館で、豪雨当日の状況や今年の梅雨時季への備えなどを住民らが語り合う会合「ツルトーク」があった。住民たちは今も抱える不安や当時の避難の反省点などを話し合って課題を共有した。今後も会合を重ね、地域全体で災害から命を守る方法を探る。

 復興支援組織「ひちくボランティアセンター」(同市)が「災害の記憶を風化させず、住民が主体的に防災を考える機会にしよう」と18日夜、開いた。被災者やボランティアら約30人が参加、3グループに分かれて「豪雨当日の避難状況」「今年の梅雨時季への備え」「復興とは何か」などのテーマで意見交換した。

 豪雨当日の状況では「雨の降り方が異常で、行政の避難情報を待たず避難を呼び掛けた」「あっという間に水に囲まれ、店舗の中に閉じ込められた」など切迫した様子が語られた。

 2012年の九州北部豪雨から5年で再び豪雨に襲われた日田市では、今年も梅雨の大雨に対する不安が尽きない。避難態勢について住民らは「支援が必要な人を災害時にどう助ければいいのか」「避難路の安全性が心配」などの不安を吐露。「家族や小集落ごとにルールを決めるべきだ」「空振りでもまず逃げる意識を持とう」と早めの避難が重要との声が相次いだ。「復興とは何か」というテーマでは、「住み慣れた地域で元の暮らしをすること」という意見が多かった。

 参加した梶原孝俊さん(64)は「被災から時間がたつと恐怖も薄れてくる。こういう場を持つことで地域の防災にもつながるはずだ」と話した。

 「ひちく」は、同様の会合を小野地区でも開く予定。事務局スタッフの矢羽田健太さん(24)は「話し合いを重ねて参加者も増やし、災害に強い地域づくりにつなげたい」としている。

=2018/02/21付 西日本新聞朝刊=

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