干拓農地の恵み凝縮 熊本・八代の「はちべえトマトケチャップ」

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 その出合いは、生産量全国一を誇る熊本県八代地域のトマトをPRする八代市のイベント会場。JAやつしろの売り場で、糖度の高さを示す放射状の筋が鮮明に浮き出たトマト「はちべえ」を見つけた。横に並んでいたのが、はちべえトマトケチャップだ=写真。

 はちべえは産地の八代平野の「八」と「平」から名付けられた冬春トマトのブランド。ミネラルが豊富な干拓農地で、防虫効果のある黄色灯や防虫網などを利用して減農薬で栽培される。甘くて濃い味に感激し、「このトマトを原料にしたケチャップはどんな味か」とがぜん興味が湧いた。

 あれ以来、食卓から手放せなくなっている。卵焼きに掛けていたしょうゆは、ケチャップに代わった。パスタの麺に混ぜ合わせただけでも、十分においしい。

 製造者はJAやつしろトマト加工研究会。農家や元JA職員、農産物加工の経験者など10人の女性が10年前に結成した。タマネギやニンニクなどトマト以外の原料もなるべく八代産を使い、試行錯誤の末に開発したケチャップは、産学官団体「くまもと食品科学研究会」の表彰事業で2011年度の大賞に選ばれた。

 「原料が生食用トマトで添加物を一切使わないので、さらりとした食感にうま味が凝縮されているでしょ」と代表の岩田美江子さん(74)は胸を張る。生産者の苦労を知っているだけに「一個一個を丁寧に扱い、絶対に質を落とさないという信念で作っています」と話した。

 ▼はちべえトマトケチャップ 1瓶650円(300グラム入り、送料別)。熊本市の鶴屋百貨店や福岡市の博多阪急でも販売。トマト加工研究会=0965(35)3800(午前8時半~午後5時、水・日曜定休)。


=2017/05/13付 西日本新聞夕刊=

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