旬の味、まず地元で! 熊本・津奈木町のハモ

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 不知火海で水揚げが始まったハモ。この時季のハモは、昔から「梅雨鱧(ハモ)」と呼ばれ、産卵に向けて栄養を蓄えているため身も分厚く、味も最高だという。その輝きと味から「金鱧」の異名も持つのだそうだ。

 ただ、この金鱧、これまで地元ではなかなか出回らなかった。理由はよそに出荷したほうが高く売れるから。関西地方では特に人気があり、1日に始まった京都の祇園祭は、別名ハモ祭りと呼ばれるほどだ。

 けれど自慢のハモが地元で食べられないのはさみしい。「仕入れ値は高くとも、旬の時期こそ地元で出さんば」と、不知火海に面した熊本県津奈木町では、町内七つの飲食店、小売店が一丸となり、「つなぎ鱧フェア」を開催している。

 チラシを見ると、飲食店ではハモの天ぷら定食やハモづくしのお膳、直売所やスーパーでも切り身や総菜が並ぶ。「かねやまうどん」では、湯引きをなんと450円で提供中。「安すぎるという声もあったばってん、地域のためになんなら」と言う店主さん。その心意気がうれしい。

 あれもこれも食べたいが、胃袋は一つ。悩んだ末、海鮮料理「末広屋」の「鱧重御膳」(2千円)を選択した=写真。梅肉といただく湯引きはプリップリの食感だし、揚げたての天ぷらは甘く、ふわっふわ。ご飯の上には、甘辛いたれ付きのかば焼きがドーン。淡泊ながら脂もほどよくのった、甘く、そして優しい味わいのハモを堪能した。

 ▼「つなぎ鱧フェア」 31日まで熊本県津奈木町内の7店舗で開催中。「つなぎ食の振興協議会」(同町商工会内)=0966(78)3580(午前9時~午後5時)。


=2017/07/01付 西日本新聞夕刊=

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