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じいちゃんの種未来へ 大分・杵築の「タナカレンコン」

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 大分県杵築市の里山にある農家「タナカレンコン」を訪ねると、腰まで泥田につかった兄弟の姿が。例年なら畑の水が引く頃だが、10月に接近した台風の影響で畑は水浸しである。

 ガンヅメという農具で泥をかき分け、深さ約50センチの地中に横たわるハスの地下茎を探す。見ていると、ずっしりと重そうな、長さ約80センチのレンコンが姿を現した。身にまとう黒光りする泥がなんとも美しい。

 「じいちゃんは半日で100キロ収穫しよった名人。俺らは2人で80キロやけん、まだまだや」。そう話すのは田中聡さん(39)と弟の良さん(36)。これから寒さが募る中、来年3月上旬まで、5トンを手掘りするというから重労働だ。

 味に定評のある品種「備中種」を、今は亡き祖父の藤内進さんから受け継いだのは8年前。「この種を未来に残したい」と、きれいな湧き水を求めて荒田を開墾したのが始まりだった。

 畑に入れるのは、山の湧水と、野草や広葉樹、海藻を燃やした、ミネラルを含む草木灰だけ。自然界の土壌に近づける農法で、食味の良さと収量を上げてきた。表皮の赤黒い渋は、たっぷり鉄分を含む土壌で育った証しだ。

 張りのある実に包丁を入れると、みずみずしい純白の果肉。シャキシャキした混ぜご飯やホクホクのステーキ、すりおろしてもちもちに仕上げたハンバーグなどをいただく=写真。きめ細やかな肉質と上品な甘さ、楽しく多彩な食感! 感動した。

 ▼タナカレンコンのレンコン 1キロ当たり1944円。乾燥レンコン、パウダー、ハスの茎茶、ハスの葉茶などの詰め合わせ4100円。通販サイトから購入可。電話=0977(51)4103(午前中は作業のため、午後1時以降に)。


=2017/11/11付 西日本新聞夕刊=

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