大分・豊後高田の「香々地岬ひじき」 収穫は年1日の貴重品

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 「くたっと煮るのはもったいないから、さっとゆでてサラダかおひたしで」。大分県豊後高田市の友人からお土産にもらったひじき。春採れの新物かと思いきや、「漁師さんが年に1日だけ、2月1日の午前0時から4時間のみと決めて採った寒ひじきなんよ」。

 国東半島では、4月ごろに収穫する茎の太い長ひじきと、小さくて軟らかい冬採りの寒ひじきがある。寒ひじきは、資源保護のため年に一度だけ収穫する貴重品なのだ。

 さっそく調理。袋を開けると、ふわーっと広がる磯の香り。袋には「水で戻す時間は約30分」とあったが、針のように細く美しいひじきは10分ほどで戻った。

 香りを存分に楽しむため戻し汁をそのまま沸騰させ、戻したひじきを投入。再沸騰したらすぐにザルにあけて冷水にくぐらせ、キュウリ、かまぼことポン酢であえた=写真。一口食べてびっくり。食べ慣れた太いひじきと違い、細くて軟らかく、するりと口の中に滑り込む。しゃきしゃきとした食感をかみしめた。

 この寒ひじき、これまで商品化していなかったが、それではもったいないと、3年前から同市香々地(かかぢ)地区の漁師らがグループをつくり、自ら加工を始めた。採ってきたひじきを選別し、鉄の大釜でアク抜きしながら2回炊いた後、天日干しにする。昔ながらの鉄釜で炊くことで鉄分が増強され、栄養価も高いのだそう。次はひじきごはんを炊いてみようっと。

 ▼香々地岬ひじき 1袋20グラム入りで400円(税込み)。福岡市中央区天神1丁目の国東半島アンテナショップ「クワトロヨッチ」(午前10時~午後8時)=092(737)1114=で販売。ネットショップ「千年ロマン百貨店」でも取り寄せ可。

=2018/04/07付 西日本新聞夕刊=

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