ケーキ職人も美味絶賛 福岡・アイガモ農家の石臼小麦粉

写真を見る

 「いろんな小麦でロールケーキを作ってみたけど、一番おいしいのができた」。福岡県糸島市の人気店「つまんでご卵ケーキ工房」の職人が、そう絶賛する小麦粉がある。県内のアイガモ農家でつくる「ふくおか合鴨(あいがも)水稲会」のメンバー6人が栽培した小麦を、大陽製粉(福岡市)が粉にした「石臼小麦粉・月いずみ」である=写真。

 同社がこの小麦粉の生産を始めたのは約20年前。ドイツを旅した古賀脩平会長(74)が石臼びきの粉に魅せられ、大型の石臼機を導入したのが契機になった。石臼びきだと、タンパク質を変性させる熱の発生が抑えられるほか、皮に近い部分が残るので小麦本来の栄養分や味、香りが損なわれないのだ。

 肝心の小麦を供給するメンバーの一人が、「人に喜んでもらえるものを作りたかですけんね」と話す福岡市西区周船寺の中島秀虎さん(58)。アイガモとジャンボタニシの活躍で無農薬米を栽培した田んぼの裏作で、小麦5ヘクタールを作る。農薬も化学肥料も使わずに済む要因は、油かすを使った土づくりと麦の風通しをよくする疎植だ。「収穫量は減るばってん、元気で強か麦ができるけん、病気の発生を抑えられるとですよ」

 手間暇かけた上に収量も減るのだから、できた粉は輸入小麦が主体の市販品に比べると割高。だが安心安全への期待で、「売り切れ御免」の人気ぶりだ。

 いま、まさに麦の秋。黄金に輝く麦の穂を見かけたら、この小麦粉を思い出してください。

 ▼石臼小麦粉・月いずみ 大陽製粉のネット直販価格は500グラム410円(税込み)。福岡市内の「博多じょうもんさん」「ナチュラルナチュラル」をはじめ、各地の自然食品店や直売所などでも販売。大陽製粉=092(713)1771。

=2018/06/09付 西日本新聞夕刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]