ビタミン豊富な縁起物 福岡の「博多七草」

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 7日といえば、人日(じんじつ)の節句。七草がゆを食べて一年の豊作と無病息災を願うのが習わしだ。「博多七草」のパック詰めで大忙しの農家があると聞き、福岡市西区飯氏の谷義湊(ぎそう)さん(80)方へ。
 玄関をくぐると、もう大変。収穫から洗浄、仕分け、パック詰めを、なんと70人態勢の流れ作業で行っていた=写真上。「今年はちょっと減ったけど、それでも4万5千パックの注文があるけん、毎年こげな感じですたい」と谷さん。

 中身はセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ=同下。言わずと知れた春の七草である-。なんてしたり顔で書くのは簡単なのだが、記者自身、セリ、スズナ(カブ)、スズシロ(大根)あたりは名前を言えても、ほかのになると、どうもあやしい。

 「コレ、ナンデスカ」。外国人のように、野菜を指さしては、谷さんに名前を教えてもらいながら取材していると、視線の先には、きびきび働く若いベトナム人留学生の姿が。クリスマスやハロウィーンで浮かれるのもいいけれど、このままいけば、こうした食文化のいわれも含め、日本人が海外の人に教えを請う時代が来そうな予感がした。

 どうしたら風土に合った豊かな日本の食文化を、次世代につなぐことができるか。まずはビタミン豊富な七草がゆをいただき、考えることにしよう。

 ▼谷さんの「博多七草」 七草はすべて自家製。福岡市内に5店舗(曰佐、花畑、周船寺、入部、福重の各店)あるJA福岡市の農産物直売所「博多じょうもんさん市場」で、1パック400円程度で買える。福岡市周辺のイオングループでも販売。

=2019/01/05付 西日本新聞夕刊=

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