幻の足赤エビをチリで 熊本・芦北のえび庵

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 足赤エビの名を初めて知ったのは、数年前に招かれた知人宅でのエビ鍋パーティー。「とにかく食べてみて」。そう勧められて口に運ぶと、プリッとした歯ごたえと、身からしみ出すうま味。「エビって、こんなに甘いんだ!」。熊本県南部に面した不知火海が産地だが、漁獲量が少なく、熊本の市場でもめったに目にしない幻のエビだという。

 先日、JR熊本駅でたまたま、水俣・芦北地域の13の飲食店による食の企画「みなまたあしきた海老(えび)いろ色フェア2019」のチラシを発見。あの時の舌の記憶がよみがえり、週末、家族そろって一路、人気の「芦北うたせ直売食堂えび庵」(同県芦北町計石)へと向かった。

 特産の新鮮なエビで地域を元気にしたいと、遠山菊江さん(52)ら漁師のおかみさんたちが、2年前の春に開いたえび庵。今年のフェア限定メニューは「足赤エビCHILI(チリ)プレート」だ=写真。

 幻の足赤エビを食材に使うとあって、「チリにするなんてもったいない」、そんな声もあったそうだが、いやはやどうして。エビだしと豆板醤(トウバンジャン)を使った特製チリソースが、プリプリ食感の足赤エビのうま味と絡み合い、白ご飯が進む。添えられたエビの頭の天ぷらも、パリッと軽い歯触りで香ばしい。

 白い帆を揚げ、不知火海を走るうたせ船での足赤エビ漁は今が最盛期。産地ならではのぜいたくな一皿をあなたもぜひ。

 ▼芦北うたせ直売食堂えび庵 足赤エビCHILIプレートは、3月3日までのフェア限定メニューで、1500円(スープ付き、税込み)。地元の足赤エビや石エビを使った天丼やえび飯なども美味。熊本県芦北町計石2963-11。えび庵=0966(83)8888(水曜定休)。

=2019/02/02付 西日本新聞夕刊=

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