「収穫アリ」苦労して運んだタネの悲しい行方

タンポポのタネを運んでいる。苦労して巣に運んでも、食べられないので捨てられる。植物がアリを利用してタネを分散する一例だといえる
タンポポのタネを運んでいる。苦労して巣に運んでも、食べられないので捨てられる。植物がアリを利用してタネを分散する一例だといえる
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巣の中で皮をむいて貯蔵されているイネ科植物のタネ
巣の中で皮をむいて貯蔵されているイネ科植物のタネ
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 クロナガアリは別名「収穫アリ」と呼ばれ、主に植物のタネを拾い集めて食料にしています。そのため、他の多くのアリが活動する暖かい季節ではなく、植物のタネが実って地上に落ちる秋になってから巣を開け、出てきて働き始めます。

 食べるタネの種類はだいたい決まっていて、おもしろいことに人間が主食にしているコメやムギと同じ種類の植物のススキ、エノコログサ、メヒシバ、オヒシバといったものを主食にしています。ただ、ときには違う種類の植物のタネを運んでいるのを見かけます。

 写真のアリも時々、風に吹き飛ばされそうになりながらも、せっかくの獲物だから絶対に離さないぞとばかりに苦労しながら運び続け、巣に入っていきました。

=2018/12/17付 西日本新聞朝刊=

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