ディズニーが描くプリンセス 展覧会、福岡県立美術館をたずねて

それぞれのプリンセスを紹介したパネルも展示されている
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実写映画「シンデレラ」で主人公シンデレラが着たドレス。クリスタルがちりばめられている
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横山さん(右から2人目)に会場を案内してもらった
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 ●優しさ、強さ、勇気… 時代に合わせて変化

 おとぎ話のお姫様は、なぜ私たちをひきつけるのだろう。美しいドレスを着て、王子様に出会えるから? 答えをさがしに「ディズニープリンセスとアナと雪の女王展」が開かれている福岡県立美術館(福岡市中央区)をたずねた。

【紙面PDF】ディズニーが描くプリンセス 展覧会、福岡県立美術館をたずねて

 白雪姫、シンデレラ、アリエル(リトル・マーメイド)、ジャスミン(アラジン)、アナとエルサ(アナと雪の女王)…ディズニー映画に登場する9人のプリンセスたちのドレスや映像資料が並ぶ。彼女たちの性格などをパネルで紹介しながら「なぜプリンセスは幸せになれたのか」について考える展示になっている。

 福岡県立美術館普及課の横山佳美さん(30)が案内してくれた。「白雪姫」が世界初の長編アニメ映画としてアメリカで公開されたのは1937年。私たちには信じられないけれど、当時は男女不平等で、女性の社会的地位が低かったそうだ。そんな中で生まれた白雪姫やシンデレラは、けなげで人につくす感じがする。横山さんは「でも幸せをただ待っていたわけではない。優しさや夢見る心を忘れなかったから報われたんじゃないでしょうか」と話す。

 私たちが特に注目したのは、89年公開の「リトル・マーメイド」から、プリンセスが活発で積極的な女の子として描かれていることだ。原作の「人魚姫」ははかないイメージなのに、アリエルは感情豊かで、ときに大胆に行動する。横山さんは「ディズニーが描くプリンセスも変化していますね。その時代に合った共感を呼ぶ女の子を生み出しているようです」と言う。

 「アラジン」(92年公開)以降は「プリンセスの恋の相手が必ずしも王子様じゃなくなります」と横山さん。身分にとらわれず、自由に恋の相手を選んで幸せをつかむプリンセスは、今の女性に通じると感じた。

 最近の「アナと雪の女王」(2013年公開)では、王子様と結ばれる男女の愛ではなく、2人のプリンセスの姉妹愛が描かれていた。「いろんな愛の形を大事にしよう、ということかもしれませんね」という横山さんの言葉に納得した。

 プリンセスのドレスにもお城にもあこがれるけれど、強くて勇気があり、一人の人間として輝くからこそプリンセスは幸せになれるし、魅力的だと思う。ディズニーはこれから、どんなプリンセスを描くのだろう。楽しみだ。

 ●わキャッタ!メモ

 ▼「ディズニープリンセスとアナと雪の女王展」 11日まで。ディズニーアニメのセル画や、実写映画で使われたドレスなどを展示。「アナと雪の女王」の特別映像シアターもあり、日本語や韓国語、タイ語など世界25カ国の言語で歌いつながれた主題歌「レット・イット・ゴー」を楽しめる。一般1500円、高大生1200円、4歳~中学生800円。福岡県立美術館=092(715)3551。

 ●好きなプリンセス

 ▼福岡市・西高宮小6年 坂田すみれ記者

 一番好きなプリンセスは「アナと雪の女王」のアナ。姉のエルサが使う魔法を悪いものだと決めつけずに、一つの個性と受けとめる心を持っているからだ。エルサを信じて向き合うところに共感した。

 プリンセスたちが幸せになれたのは、周りの人の個性を認め、理解しようとしたからだと思う。そうすることで自然に周りに人が寄ってきて、笑顔が増える。自分の力にもなると思う。

 ▼福岡市・高取小6年 中野冴弥子記者

 私はシンデレラが好きだ。動物たちに優しくしたり、ひどいくらしをしても「いつかいいことがある」と信じ、耐えていたから。また、人間から嫌われるネズミも、ネズミとりから外してあげる優しい心を持っている。

 今後見てみたいのは、自然を守り自然と生きるプリンセス。森の中にくらして、植物とも話ができるようなキャラクターが生まれるとおもしろい。

 ▼福岡県春日市・春日原小5年 芝原凛記者

 シンデレラが好きだ。王子様と結婚した後のシンデレラは女王となって、国民がくらしやすい国へと改革してくれそう。

 私が考えるプリンセスは、ヒーローにあこがれて体をきたえている女の子。クローゼットの中にはヒーローの服がいっぱいあって人助けを夢見ている、というプリンセスだとおもしろそうだ。

 ▼福岡県大野城市・大野南小5年 本多真麻記者

 優しくて強い心を持つラプンツェル(塔の上のラプンツェル)が好き。幸せを待つのではなく、自分から外に出て幸せをつかみにいったところが特にいい。

 私が幸せと思う時間は四つある。妹と遊んでいる時間、家族とでかけるとき、ふとんで眠るとき、ピアノが上手にひけたとき。どれも身近なことだけれど、大切にしていきたい。

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=2017/06/03付 西日本新聞朝刊=

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