地震からの復興 書いて伝えたい 熊本県南阿蘇村の小学4年 橋本藍さん こども記者に

南阿蘇村の風景
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母親の綾さん(左)と新聞を読む橋本藍さん
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 熊本の復興の歩みを書いて伝えたい-。8月から活動をスタートした2017年度こども記者の中には、昨年の熊本地震で被災し、仮設住宅でくらす小学生がいます。熊本県南阿蘇村の南阿蘇西小4年、橋本藍(らん)さん(10)です。ふるさとの今を自ら取材して多くの人に伝えたいといいます。

【紙面PDF】地震からの復興 書いて伝えたい

 藍さんは、阿蘇外輪山が目の前に広がる仮設住宅に両親と祖父母の5人でくらしています。スクールバスで通学し、放課後は友だちと鬼ごっこやバスケットボールをして遊ぶ毎日です。でも、地震の後は一人になるのがこわく、留守番ができなくなったといいます。

 そんな中、藍さんは南阿蘇の復興に励む村の人たちの様子などが新聞にのるたび、お母さんの綾さん(41)にすすめられ記事に目を通すようになりました。こども記者募集の記事も自分で見つけました。記者として「地震でこわれた家がいつ元通りになるのか調べたい」と話します。

 藍さんの家は、くずれ落ちた阿蘇大橋のすぐそばにありましたが、地震で傾いてしまいました。藍さんは地震の翌日、余震におびえつつ「1分だけよ」と両親に注意されながら家に入り、「一番大事な」ランドセルを持ち出しました。

 でも仮設住宅には持っていけなかったものもあります。幼稚園のころから弾いているピアノです。今は楽器店に預けてあります。藍さんは言葉に出さないけれど、綾さんは「やっぱり自分の家に部屋を持って、ピアノを弾きたいと願っているんじゃないでしょうか」と察します。

 藍さんの小学校では児童の約2割が転校せざるをえなくなりました。これから藍さんが書く記事が友だちにも届き、ふるさとへの愛情をつないでくれることを願います。

 ▼編集部から 8年目を迎えたこども記者制度には毎年、九州の特色豊かな地域から小中学生が手を挙げてくれて、活躍しています。本年度の68人は福岡、長崎、熊本、大分4県の子どもたちです。

 今回は熊本県南阿蘇村の橋本藍記者を紹介しましたが、今後も九州各地のこども記者の地元を訪ね、身の回りの出来事などを紙面でお届けしたいと思っています。こども記者自身が自分のふるさとについて、読者のみなさんに「お便り」のような記事を書くこともあるでしょう。どうぞ楽しみにしていてください。

【紙面PDF】地震からの復興 書いて伝えたい


=2017/08/30付 西日本新聞朝刊=

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