【きょうのテーマ】ゲーム感覚で科学を学ぼう 福岡市科学館を探検

未来の地球の姿を想像する展示もあった
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両手で円をつくると、惑星の映像ができた
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「名誉館長コーナー」では、若田光一さんが宇宙に滞在したときに使ったものが展示されていた
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 ●宇宙、生命、環境……幅広く 星空の映像 本物のよう

 10月1日にオープンした福岡市科学館(福岡市中央区)では、ゲーム感覚で科学を学べ、最新の機器で星空を映し出すドームシアターもある。真新しい館内を「探検」した。

【紙面PDF】きょうのテーマ=ゲーム感覚で科学を学ぼう

 まず私たちが向かったのは「基本展示室」。室内は宇宙▽環境▽生活▽生命‐の四つのゾーンに区切られていた。最初はそれぞれ全然違うもののように思えたが「遠い宇宙のことから私たちの体のしくみまで、科学を幅広く感じられるようになっています」と伊藤久徳館長(69)が解説してくれた。

 宇宙ゾーンには宇宙飛行士の無重力訓練に使われた装置を模した「ゼロトレーナー」があった。いすに座って固定されると約30秒間、前後左右にぐるぐる回転して、無重力状態を体験できる。

 私たちは惑星をつくるという展示を体験した。丸く白いテーブルに宇宙のちりやガスを思わせる映像が映る。テーブルの上で両手で円をつくると、その円が惑星になるというものだった。惑星の成り立ちなどをゲーム感覚で知ることができた。

 また「生活」ゾーンでは、交通や産業用ロボットなど、私たちの生活を支える技術について学べる。例えば、建物の地震対策に使われるシステムを使った「ぐらぐらチェア」。いすに座ってゆれを感じながら、免震や耐震の違いを体感できる。

 次は九州最大級といわれるプラネタリウムに向かった。実はプラネタリウムではなく「ドームシアター」と呼ぶそうだ。その理由は「星の映像だけにとどまらない、(宇宙に関連した)さまざまな映像を楽しんでもらうため」(伊藤館長)だそうだ。

 直径25メートルのドームを見上げる座席(全220席)に座った。8K相当の高解像度という最新の投影機によるプログラムの上映が始まると、星座がドームシアターいっぱいに映し出された。本物の星空のようで、自分が宇宙に浮いているように感じた。

 ●自然への興味から科学が好きに 伊藤久徳館長にインタビュー

 福岡市科学館の伊藤久徳館長(69)=写真=は気象の専門家で、九州大名誉教授でもある。市民向けの講演も行っていて、地球温暖化や異常気象などについて分かりやすく話しているそうだ。

 京都府出身で、子どものころは「人よりもかかしの方が多いような、田んぼや山のあるところ」で育ち、野山を駆け回り、カマキリと一緒に遊んでいたという。「自然への興味が、科学を好きになる下地になったんですよ」と笑う。

 近くの洞窟もよく探検したという。ろうそくを持って行き「洞窟内の酸素が少なくなると炎が弱くなり、これ以上奥に入ると危険というサインにもなるんです」と話す。そんな知恵を周囲の人たちから教わりながら、科学への興味を深めていったそうだ。

 中学生のころは天気図をかくのが好きで、天気予報をして遊んでいた。「予報が当たったときは、自分は天才だなんて思った」と私たちを笑わせてくれた。

 ●「人類のフロンティアになって」 名誉館長は若田さん 記念講演を取材した

 ▼福岡市・福教大付属福岡小6年 吉原 鈴特派員

 福岡市科学館の名誉館長を務めているのは、九州大出身の宇宙飛行士、若田光一さん(54)=写真=だ。開館を記念して若田さんの講演会が10月1日、福岡市・天神であった。

 若田さんは国際宇宙ステーション(ISS)やそこでの任務について話した。若田さんがISSの中で一番好きな場所は「キューポラ」というドーム状の観測施設で、七つの窓があり、地球が見えるそうだ。若田さんはキューポラで撮影した九州の写真を披露した。九州上空を飛ぶときはラーメンが食べたくなったり、大学の友人の顔を思い出したりしたという。若田さんに「私たちの世代が宇宙飛行士になったら、何をしてほしいですか」と聞くと、若田さんは、太陽にも寿命があることなどから「人類がずっと先まで生きのびられるよう宇宙を探索し、人類のフロンティア(開拓者)になってほしい」と答えた。

 ●わキャッタ!メモ

 ★福岡市科学館 福岡市中央区六本松。複合ビル「六本松421」の3~6階に入り、総面積1万150平方メートル。科学に関する本を読めるコーナー「サイエンスナビ」や、実験室もある。開館時間は午前9時半~午後9時半(ただし基本展示室は午後6時まで)。火曜休館。入館料は基本展示室とドームシアターが有料で大人500円、高校生300円、小中学生200円。電話092(731)2525。

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=2017/11/15付 西日本新聞朝刊=

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