【きょうのテーマ】昔ながらの駄菓子の世界 世代をつなぐ会話がはずむ

駄菓子屋さんの定番のくじ付きのお菓子も見せてもらった
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親子でおもしろい商品を見て回り、買い物を楽しんだ
親子でおもしろい商品を見て回り、買い物を楽しんだ
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遠藤さんにこま回しを教えてもらった
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遠藤商店の外観
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 ●福岡市博多区の問屋 遠藤商店を訪ねた

 駄菓子屋さん、と聞いて何を思い浮かべますか? くじ引き、お菓子、おもちゃ…。昔ながらのお店に入ると、子どもも大人も楽しい気持ちになれます。福岡市博多区綱場町で100年以上も続く駄菓子とおもちゃの問屋「遠藤商店」を、こども記者5人が訪ねました。

【紙面PDF】きょうのテーマ=昔ながらの駄菓子の世界

 遠藤商店は劇場の博多座などが並ぶ明治通りから少し入った所にあった。店全体が昔のつくりになっていて、出入り口は引き戸だった。店内のにおいが「鍾乳洞に似ている」と感じた子もいた。

 社長の遠藤和博さん(68)は3代目で、おじいさんが今から108年前の1910年に店を始めたそうだ。駄菓子屋などに商品を卸す仕事を主にやっていて、店では、お菓子は箱売りだけだが、おもちゃの多くはばら売りもしている。

 昔ながらの竹とんぼやこま、光るボール、チョコレートやガム…。全体で何種類あるのか、と質問したが、遠藤さんでも「数えたことがない」くらい多いらしい。遠藤さんは店内を案内し、楽しそうに遊び方を教えてくれた。

 ■売り上げ増は難しい

 「においをかいで」。遠藤さんが差し出した箱に顔を近づけると、中からばね状のおもちゃが飛び出てきて、びっくりした。こま回しも、ひもの巻き付け方から、こまの放し方まで教えてもらった。ゴムのボールやお菓子など、くじ付きの商品もたくさんあった。

 駄菓子屋のやりがいは何だろう。遠藤さんは「子どもと接すること」と言い、子どもの笑顔に元気づけられるそうだ。例えば、駄菓子屋のおばさんに「ごみをちらかしちゃ、いかんよ」などと怒られていた子が、大人になって、おばさんを慕って手紙をくれたりすることもあるという。

 逆に「苦労は何ですか」と聞いたら、遠藤さんは「相手が子どもだから、値段が高いものは売れない。安いから売り上げを増やすのが難しいね」と明かした。

 ■お金の使い方も学ぶ

 駄菓子屋は昔に比べてかなり少なくなった。その理由として、遠藤さんは(1)店の後継者がいない(2)子どもの数が減った(3)コンビニで駄菓子を買えるようになった-の3点を挙げた。

 「駄菓子屋さんを子どもたちに、どのように楽しんでほしいですか」と聞くと、遠藤さんは「お金の使い方を学んでほしい」とにっこり笑った。自分のおこづかいで、何をどれだけ買うかをしっかりと考えることが大切なのだという。

 最後に、こども記者たちはお母さんやお父さん、おじいさんらと一緒に買い物を楽しんだ。「昔、これで遊んだんだよ」「このお菓子を買うのが1週間の最後の楽しみだったんだ」。世代をつなぐ会話がはずむのを聞きながら、遠藤さんはとてもうれしそうだった。

 ●わキャッタ!メモ

 ▼駄菓子 贈り物などに使われる高級菓子に対して、主に子ども向けに販売される値段が安い菓子。あめ、コンペイトー、かりんとう、ガムなど。くじで当たりが出ればおまけがもらえるなど、子どもを喜ばせる工夫がされた商品もある。

【紙面PDF】きょうのテーマ=昔ながらの駄菓子の世界

=2018/06/05付 西日本新聞朝刊=

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