【おしごと拝見】婚礼衣装レンタルの「山田屋」を訪ねた 運命の1着との「出合い」 お手伝い

店内にはたくさんのドレスが並んでいた
店内にはたくさんのドレスが並んでいた
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試着のときは、花嫁の髪を簡単にセットするのもスタイリストの仕事だ
試着のときは、花嫁の髪を簡単にセットするのもスタイリストの仕事だ
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花嫁にアクセサリーを着けるときは、後ろから上手に着けることが大事だそうだ
花嫁にアクセサリーを着けるときは、後ろから上手に着けることが大事だそうだ
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ドレスに合わせるアクセサリー選びも仕事の一つ
ドレスに合わせるアクセサリー選びも仕事の一つ
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「お客さまには満足のいくドレスを着てほしい」と話す久保田さん
「お客さまには満足のいくドレスを着てほしい」と話す久保田さん
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 ウエディングドレスや成人式のふり袖など、人生の節目を彩る衣装。たくさんの衣装をそろえ、お客さんの「運命の1着」をさがす手伝いをする仕事がある。主に結婚式用の衣装をかす会社「山田屋」(福岡市)をたずね、花嫁をすてきに変身させる仕事にふれた。

【紙面PDF】おしごと拝見=婚礼衣装レンタルの「山田屋」を訪ねた

 ショーウインドーに飾られた真っ白なドレスにわくわくしながら、私たちは「アベニュー山田屋福岡天神店」(福岡市中央区)に入った。ここで働く「ウエディングスタイリスト」の久保田綾さん(23)が店内を案内してくれた。

 さまざまな色や柄のドレスがきれいに並んでいて、私たちが見とれていると、久保田さんは「おしゃれ好きの女の子にとっては、楽しい場所ですよね」と笑った。

 ウエディングスタイリストとは、結婚式を挙げる新郎新婦にぴったりの衣装を考える人のこと。カップルが抱く衣装や結婚式のイメージを聞き、山田屋(全13店)が持つ衣装約3千着の中から合うものを提案し、レンタルする。ドレスと式場の雰囲気の調和も大事だから、式場についての知識も必要だ。

 もし、花嫁が選んだ衣装が似合っていない場合はどんな対応をするのだろうか。「一番大事なのは、花嫁が着ていて幸せな気分になれる衣装と出合ってもらうこと」と久保田さん。花嫁の気持ちを大事にしながら、いっしょに悩んで、運命の1着を見つけるそうだ。

 私たちも試着と、それを手伝うスタイリストの仕事を体験させてもらった。着たいドレスを決めると、久保田さんが試着室まで運んでくれた。ドレスはどれもボリュームがあり、重さは2~5キロ。久保田さんは「仕事は体力もいる」と話す。ドレスを着せるときは、ひもを結んだりボタンをとめたりと細かい作業が続いた。花嫁を待たせないように手早くするのが大事で、スタイリストは器用なんだろうと思った。

 お客さんとしてドレスを着てみると、想像より重く歩きにくかった。でも何より、ちがう自分に変身したようでうっとりした。実際にはカップル1組あたり、1回の試着にかける時間は2~3時間。「このドレスを選んで良かった、というお客さまの言葉がうれしい」という久保田さんが、女性をお姫さまに変える魔法使いのようにも見えた。

 ●小さいころから衣装に囲まれていた 入社2年目の久保田さん

 久保田さんの仕事の原点は、小さいころにお母さんが作ってくれた服だという。

 3歳からクラシックバレエを習っていた久保田さん。お母さんは洋裁の学校にも通っていたほど服を作るのが好きで、バレエのコンクールなどで着る衣装を作ってくれていたそうだ。久保田さんは「小さいころも衣装に囲まれていた」と笑う。

 一番好きだった衣装は「眠れる森の美女」で妖精を演じたときに着た紫色の衣装。お母さんが生地を染め、きらきら輝くスパンコールを一つ一つ手縫いで付けてくれた、世界で一つだけの衣装だった。

 久保田さんは大学を卒業し、山田屋に入って2年目。服飾について専門的に学んだわけではなかったけれど、入社が決まってから、ドレスの生地やアクセサリー、ヘアメークについて勉強する研修を受け、ドレスを着せる練習もした。「人生に何度とない晴れ舞台を飾る運命のドレスと出合ってほしい」と話していた。

【紙面PDF】おしごと拝見=婚礼衣装レンタルの「山田屋」を訪ねた

=2018/09/11付 西日本新聞朝刊=

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