【きょうのテーマ】九州の魅力を外国人の視点で 失敗談は笑える漫画に 多様なルーツが誇り

ベイリーさん(右)が作品にまつわるエピソードを話してくれた
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ベイリーさんの作品「デイリー・ベイリー・シリーズ:長崎ランタンフェスティバル」
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ベイリーさんの作品「笑える私のめっちゃくちゃな人生シリーズ:日本の最初の夜」
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こども記者たちは日本語と英語でベイリーさんにインタビューした
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こども記者たちの似顔絵を描くベイリーさん
こども記者たちの似顔絵を描くベイリーさん
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 ●イラストレーター ベイリー・オナガさんに聞いた

 九州の豊かな自然や観光名所、名物料理を外国人の新鮮な視点でカラフルに描くイラストレーターがいます。福岡県に住む米国・ハワイ出身のベイリー・オナガさん。文化が違う日本で起きたハプニングも、コミカルな漫画で表現します。こども記者3人が、作品にまつわるエピソードなどを取材しました。

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 長崎(ながさき)ランタンフェスティバル、北九州市のフジの名所「河内藤園」、阿蘇の大草原を駆ける馬たち…。アトリエに飾られた絵は、どれもベイリーさんが訪れた九州の風景だ。

 1枚の絵の中には、樹齢1200年の大木に驚いたり、温泉を満喫したりする自分の姿も描く。住所や名称も英語と日本語でつづり、ガイドブックのよう。ベイリーさんは「九州という土地が私の創作意欲を刺激する」と目を輝かせた。

 3歳ごろから絵を描くことが大好きだったベイリーさんだが、イラストレーターになるほど一生懸命になったのはどうして? 不思議に思っていると、「運動が苦手で、学校でいじめられることもあった」と話し始めた。人それぞれに特技があることを示そうと絵に没頭し、高校時代には有名な画家に指導も受けた。現在は主にカラーマーカーや水彩絵の具でイラストや風景画、似顔絵を描き、個展も開いている。

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 日本で困ったことを聞くと「笑える私のめっちゃくちゃな人生」というシリーズを見せくれた。日本での恥ずかしいハプニングを10コマ前後の漫画にした。

 来日して最初の夜にお風呂のドアが壊れ、2時間閉じ込められて途方に暮れたこと、人生初の雪遊びに熱中している間に自宅の水道管が破裂し天井に穴が開いたこと…。こども記者も目を丸くする“事件”の数々も、ベイリーさんは「絵にすれば前向きに思えるようになる」と笑った。

 7人の女性たちを描いた絵もあった。着物や洋服姿の人、ハイビスカスの髪飾りを着けた人もいる。みんなベイリーさんに似ていた。中央がベイリーさん本人で、他の6人は「私のルーツ(祖先)」だという。

 祖先にはポルトガル人やハワイ先住民もいる。ひいおばあさんは100年以上前に沖縄からハワイに移民した。ベイリーさんは「自分のルーツがとても誇り」と言った。ルーツの文化をより深く知るため、日本には5年前に英語の先生としてやって来たそうだ。

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 作品にはハワイの麺料理「サイミン」、福岡の豚骨ラーメン、沖縄そばが描かれた1枚もあった。ベイリーさんが、自分の多様なルーツをとても大事にしていることが伝わってきた。

 こども記者たちはベイリーさんに似顔絵を描いてもらった。「目がきらきらしてるね」「表情が大人っぽい」。ほめられて照れている間に完成。耳や目、顔の輪郭の特徴を捉えた自分の似顔絵に笑みがこぼれた。

 ベイリーさんは「絵で人を喜ばせたい」と言う。夢は子どもの絵本を作ること。ベイリーさんの絵本を開く、笑顔いっぱいの子どもたちの姿が思い浮かんだ。

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=2018/09/18付 西日本新聞朝刊=

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