【きょうのテーマ】ベトナムと福岡を結ぶ 年間5万6000人が行き来 チェックインなど見学

機内に向かうベトナム航空のパイロット(左)にあいさつをした
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チェックインカウンターの内側で、荷物を預かる業務などを見学した
チェックインカウンターの内側で、荷物を預かる業務などを見学した
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女性客室乗務員は伝統衣装のアオザイを着ている(ベトナム航空提供)
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 ●ベトナム航空福岡支店を取材した

【紙面PDF】きょうのテーマ=ベトナムと福岡を結ぶ

 留学やビジネス、観光などさまざまな目的で日本とベトナムを行き来する人が増えています。九州で唯一、直行便が出ている福岡空港(福岡市)で、両国をつなぐベトナム航空の福岡支店(同市)の仕事を、こども記者が取材しました。

 福岡空港の国際線ターミナル3階は、チェックイン(搭乗手続き)する乗客であふれていた。出発ロビーにはアジアの航空会社のカウンターが並ぶ。人混みをかきわけべトナム航空福岡支店長のドアン・ブーさん(29)が、私たちを笑顔で出迎えてくれた。

 ベトナム航空のカウンターには若いベトナム人も多く並んでいた。日本で学ぶ留学生や技能実習生が増え、福岡県内には1万3千人以上(2018年6月現在)のベトナム人が住んでいる。逆にベトナムに進出している県内の企業も23社(17年末現在)ある。県内の高校の修学旅行先としても人気で福岡発着のベトナム航空利用者数は8年連続で増加。昨年は前年より1万人以上多い、約5万6千人が両国を行き来した。

 ■きびきび手続き

 取材に訪れたのはハノイとホーチミン行きの2便が飛ぶ日だった。午前8時半、ハノイ行きの便に搭乗するパイロットとベトナム女性の伝統衣装アオザイを着た客室乗務員ら10人が出勤してきた。これから飛行機に乗り、乗客を迎える準備をする。乗務員たちは真剣な表情で乗客の人数や安全な運航に必要な資料を読んでサインし、さっそうと搭乗ゲートへと向かった。

 特別にカウンターの内側に入り、チェックインの様子を見学した。約200人のパスポートの確認や荷物の預かりなどの仕事を出発までの約2時間で行うため、スタッフたちはきびきびと動いていた。

 荷物を無料で預けられる重さ40キロぎりぎりの大きな段ボール箱を持ち込むベトナム人も多くいた。「九州のおいしい物や、珍しいお土産をたくさん詰めたのかな」などと想像した。

 ■「近さ」を実感

 スタッフが使用するパソコンの画面には英語が並んでいた。ベトナム航空では社内の会議やメール、書類も英語だという。「やっぱり英語は世界の共通語なんだ」と実感した。

 午前10時半、送迎デッキから離陸のために動きだした青緑色の機体を眺めた。尾翼にはベトナムの国の花であるハスが金色で描かれ、とてもかっこよかった。

 日本からベトナムへは、福岡からの便が飛行時間が最も短く、4、5時間ほどで到着する。車で福岡市から鹿児島市に行くくらいの時間だろうか。離陸し、遠ざかる機体を見送りながら「ベトナムがそんなに近い国なら行ってみたいな」と思った。

 ●九州の魅力発信したい 福岡支店長のブーさんに聞く

 ベトナム航空福岡支店長のブーさん=写真=に取材した。ブーさんは大学卒業後、同社に入社し、ハノイの本社に勤務。17年5月、世界21カ国にある同社の支店の中でも、最年少の支店長として福岡にやって来た。若くして支店長になったことをブーさんは「学生時代に勉強だけでなく、ボランティア活動やスポーツに打ち込んだことが役に立った」と振り返る。

 年上の人と仕事をする時に気をつけていることを聞くと、「相手の話を真剣に聞き、笑顔と感謝の言葉を忘れないこと」と話した。一方で、「ベトナムでも年上の人を敬うけれど、先輩や後輩という言葉や考え方はない」そうだ。本社ではスーツではなくカジュアルな服装で働いていたと聞き、文化の違いを感じた。

 ベトナムの人々にとって、福岡は観光地としてあまり知られていないという。ブーさんは「ベトナム人はきれいな景色や文化体験が好き。福岡や九州の街や自然の魅力をもっと発信していきたい」と話した。

 ●わキャッタ!メモ

 ▼国営ベトナム航空
 日本からベトナムへは、福岡など5空港から直行便が飛んでいる。現在、福岡からはハノイへ毎日1便、ホーチミンへは週3日1便ずつ運航している。福岡支店は2003年、福岡とホーチミンを結ぶ直行便の運航に合わせて開設(かいせつ)された。

【紙面PDF】きょうのテーマ=ベトナムと福岡を結ぶ

=2019/01/24付 西日本新聞朝刊=

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