【きょうのテーマ】梅ケ枝餅を焼いてみた 香ばしい伝統の味 意外と重い焼き型

太宰府天満宮では、飛梅が白い花を咲かせていた
太宰府天満宮では、飛梅が白い花を咲かせていた
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自分で焼いた梅ケ枝餅を見せる金森記者(右)
自分で焼いた梅ケ枝餅を見せる金森記者(右)
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一つずつ餅の生地であんこを包んだ
一つずつ餅の生地であんこを包んだ
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焼きたての梅ケ枝餅を食べる鶴田記者。ホクホクで、とってもおいしかった
焼きたての梅ケ枝餅を食べる鶴田記者。ホクホクで、とってもおいしかった
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梅ケ枝餅のことを説明する不老安正太宰府梅ケ枝餅協同組合理事長(右)
梅ケ枝餅のことを説明する不老安正太宰府梅ケ枝餅協同組合理事長(右)
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 福岡県太宰府市の太宰府天満宮の名物、梅ケ枝餅を食べたことがありますか。表面に梅の花の模様がある、あんこ入りの丸い焼き餅です。「天神さま」として親しまれる天満宮の祭神、菅原道真公ともゆかりがあります。梅の花が咲く1月下旬、こども記者たちが梅ケ枝餅を焼く体験をし、関係者を取材しました。

【紙面PDF】きょうのテーマ=梅ケ枝餅を焼いてみた

 こども記者は、梅ケ枝餅を焼く体験ができる太宰府市地域活性化複合施設「太宰府館」に行った。天満宮から歩いて5分ほど。館内の体験工房ぼう)で、太宰府梅ケ枝餅協同組合の不老安正理事長(75)とインストラクターの大穂聡子さん(71)が笑顔で迎えてくれた。

 梅ケ枝餅の原材料は、もち米、うるち米、あずき、砂糖、塩の5種類だけ。不老さんは「シンプルで日本人にぴったりの和菓子です。中国や韓国など、米を主食にしているアジアからの観光客にも人気があります」と声を弾ませた。

 テーブルの上には、もち米とうるち米を8対2の割合でまぜた白い餅の生地とあんこが用意されていた。

 ■パリパリ、ホクホク

 大穂さんに教えてもらいながら梅ケ枝餅作りに挑戦した。手を洗って、生地のかたまりをさわると、やわらかく、もちもちしていた。その中央に指でくぼみを作ってあんこを入れ、生地で包んで丸めた。

 続いて、表と裏からはさんで焼く金属製の型の内側に油をぬり、丸めた生の餅を入れる。型の表と裏をガスこんろで約1分ずつ焼き、型を開いて焼き加減を見て、きれいなこげ目が付いたら出来上がりだ。金属製の型は意外と重く、ひっくり返すのは楽ではなかった。「店で働く人はいつもたくさんこんな作業をしていて、すごい」と思った。

 焼きたての梅ケ枝餅を食べてみた。香ばしいにおいがして、外はパリパリ、中はホクホク。甘いあんこも温かかった。

 ■外国人も食べ歩き

 梅ケ枝餅という名前は協同組合が商標登録し、焼き型も意匠登録している。まねをされないためと、品質を守るためだそうだ。そして、市民に理解を深めてもらおうと餅焼き体験を続けている。大穂さんは「小さな子からお年寄りまで、自分で焼いて『おいしい』と喜んでくれるのがうれしい」とほほ笑んだ。

 館を出て天満宮の参道を歩くと、あちこちの梅ケ枝餅の店に客の行列ができていた。店によって焼き方などが微妙に違うという。外国人は持ち帰ることが難しいので、焼きたての食べ歩きを楽しんでいた。

 境内にはピンクや白の梅の花が咲いていて、ユリと似たような香りがただよっていた。道真公を慕って京都(きょうと)から飛んできたという伝説がある「飛梅」も白い花をつけ、青空を背景にキラキラと輝いていた。

 ●「道真公も好物」伝説も 1~3月が忙しい

 こども記者たちは太宰府梅ケ枝餅協同組合の不老理事長に梅ケ枝餅の由来などを聞いた。

 不老さんによると、約1100年前、京都から大宰府に流されてきた道真公が苦労していたので、近所のおばあさんが餅に甘みをつけて差し上げていたという。道真公が亡くなった時、好物だった餅と梅の枝をひつぎにのせて送ったため「梅ケ枝餅」と呼ばれるようになり、病魔を防ぐ餅として有名になったそうだ。

 不老さんは「作り方は基本的に変わっていないが、いい材料を使うようになってきた。昔は七輪で焼いていたけど、今はガスで焼くからスピードが上がった」と説明した。現在、梅ケ枝餅の店は33軒あるといい、「店は(天満宮への参拝客が多い)正月の三が日が一番忙しく、受験シーズンの1~3月はずっと忙しい。一日に数千個焼いている店もあるよ」と笑った。

 ●わキャッタ!メモ

 ▼太宰府館の梅ケ枝餅焼き体験 年末年始と休館日(原則水曜)を除き、午前10時~午後4時。インストラクターの指導を受けて体験できる。体験工房利用料1時間当たり530円、体験経費1人当たり240円(2個単位)から。5~25人で2週間前までに要予約。同館=092(918)8700。

【紙面PDF】きょうのテーマ=梅ケ枝餅を焼いてみた

=2019/02/28付 西日本新聞朝刊=

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