【おしごと拝見】ヘリコプターの運航 西日本空輸(福岡市博多区)

西日本空輸の格納庫の一つ。たくさんのヘリが整備中で、羽が外されている機体もあった
西日本空輸の格納庫の一つ。たくさんのヘリが整備中で、羽が外されている機体もあった
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報道ヘリコプターは1年365日、出動できる態勢だ
報道ヘリコプターは1年365日、出動できる態勢だ
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ヘリコプターの操縦席。高度や速度、方位をはかるメーターなどがずらりと並ぶ
ヘリコプターの操縦席。高度や速度、方位をはかるメーターなどがずらりと並ぶ
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ヘリコプターの構造などについて説明する鉢田さん
ヘリコプターの構造などについて説明する鉢田さん
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 ●報道、医療…さまざまな現場で 「乗客の目的達成をささえる」

 テレビや新聞の記者を乗せて取材現場に向かったり、お客さんを乗せて観光地を空から見せたり-。飛行機よりも小回りがきくヘリコプターはさまざまに活躍している。福岡空港を拠点に運航する「西日本空輸」(福岡市博多区)をたずねた。

【紙面PDF】おしごと拝見=ヘリコプターの運航 西日本空輸

 福岡空港内にある西日本空輸の格納庫をたずねると、数機のヘリコプターがとまっていた。機体の頭の部分に付いている「ブレード」とよばれる羽は1枚あたり5~6メートルあり、大きくて迫力があった。整備士の鉢田光さん(29)たちが出迎えてくれた。

 そこでは福岡のテレビ局各社が使う報道ヘリが羽を休めていた。「みんながテレビで見る、災害や事故現場の空からの映像は、こうしたヘリで撮影しています」と鉢田さん。西日本空輸がテレビ局にヘリを貸し、パイロットと鉢田さんら整備士がペアで乗り組んで、報道カメラマンらを現場に連れて行くそうだ。

 報道ヘリには、機体の先端部分の外側にカメラが、側面に撮影した映像を地上へ送るためのアンテナが、それぞれ付いていた。後部座席には放送のための機材がのっていて、まるで小さなテレビ局のようだった。

 操縦席に座らせてもらうと、意外とせまく感じた。座席の前方から天井にかけてスイッチがずらりと並んでいた。ヘリは羽を調整して、上下や前後、左右に飛び、空中にとどまることもできる。パイロットはカメラマンの指示を受け撮影したい現場にできるだけ近づく。「『もっと近く、もっと右に』など、カメラマンの要望にできるだけこたえています」というパイロットの男性(48)の話から、パイロットには操縦の技術や危険をさける判断力が必要だと分かった。

 西日本空輸は、ドクターヘリの運航や、仕事や旅行で目的地に向かうお客さんを運ぶ旅客運航なども行う。中でも一番大変なのは災害のとき。捜索、救助や取材など、ほとんど全部のヘリが現場に向かうからだ。

 さまざまな場面で活躍するヘリコプターを飛ばす鉢田さんやパイロットは「われわれの仕事は、お客さんが目的を達成する手伝いをすること」と力強く話していた。

 ●ヘリコプターの仕事につくには 整備士の鉢田さんに聞いた

 ヘリコプターにかかわる仕事につくには、どうしたらいいのだろう。整備士の鉢田さんに聞いた。

 鉢田さんは高校卒業後、航空専門学校に行って勉強した。もともとは、好きだった飛行機の整備士になりたいと思っていたそうだ。専門学校では飛行機と同時にヘリコプターのことも学ぶ。「ヘリコプターにふれてみると、飛行機よりも構造が複雑で難しかった」と鉢田さん。興味がわき、ヘリコプター専門の整備士を目指すようになったという。

 ヘリコプターを整備するマニュアルは英語で書かれているため、鉢田さんは「英語は勉強しておかないといけないよ」と教えてくれた。興味を持って勉強を続けられる好奇心も、この仕事には大事だそうだ。

 鉢田さんらによると専門学校に通うほかに、自衛隊や海上保安庁に入ってヘリコプターにたずさわった人が、民間の会社に再就職するケースもあるという。

【紙面PDF】おしごと拝見=ヘリコプターの運航 西日本空輸

=2019/03/28付 西日本新聞朝刊=

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