僕は目で音を聴く(8) レジでの応対、工夫すれば

僕は目で音を聴く(8)レジでの応対、工夫すれば(平本龍之介)
僕は目で音を聴く(8)レジでの応対、工夫すれば(平本龍之介)
写真を見る

 耳が聞こえない人は特に、コンビニのレジで支払いのとき、店員とのやりとりに困ることが多いのではないでしょうか。

 「お箸を入れますか?」「レシートは要りますか?」「ポイントカードは持っていますか?」「袋は要りますか?」-。おそらく、このどれかを言っているのだろうと想像はつくのですが、人によっては唇の動きが読めず、分かりにくいことがあります。これがコインパーキング式の駐車場が付いたショッピングセンターだと「駐車券はお持ちですか?」が加わります。

 筆談をお願いしようとするとそれなりに時間がかかり、後ろにお客さんの行列ができてしまうので、やはり気を使います。だから、適当に相づちを打ってしまうことが多いです。

 ある日、大好きなプリンを購入して職場に戻ったところ、袋にスプーンが入っておらず困ってしまいました。いつも家から持ってきている弁当のお箸を使って頑張って食べました。

 本当は私はコンビニでお箸はもらわなくてよいのですが、「お箸は要りません」と伝えるタイミングが難しくてちゅうちょしていると袋にいつもお箸が入ってきます。だからといって捨てるのはもったいなく、いちいち取っていたら、前に勤めていた会社の机の中はお箸だらけになってしまいました。

 逆に弁当を買ったとき、お箸がいるかどうか尋ねられていると勘違いして「要らない」と伝えると、どうやら袋のことだったようで、弁当をそのまま手渡しされたこともあります。

 最近は外国人の旅行客も増えているので、聴覚障害者だけでなく言葉での意思疎通が難しい人は少なくないでしょう。不特定多数が多く訪れるレジやスーパーでは特に、購入時に必ず確認する基本的な質問は、例えば前もってパネルを準備しておき、指してもらうという方法も考えられます。人見知りだったり、他人とのコミュニケーションがもともと難しかったりする人もいます。少しだけ想像力を働かせて工夫すれば、大勢のお客さんが笑顔になると思います。  (サラリーマン兼漫画家、福岡県久留米市)

 ◆プロフィール 本名瀧本大介、ペンネームが平本龍之介。1980年東京都生まれ。2008年から福岡県久留米市在住。漫画はブログ=https://note.mu/hao2002a/=でも公開中。

=2018/06/07付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]