市長、出席再三拒み委員会反発 福岡市議会・空港出資条例案審査

 福岡市議会定例会は12日、福岡空港の新運営会社に対する出資条例案について、所管する第3委員会で審査を続けたものの、再議を申し入れた高島宗一郎市長が同委への出席を再三拒んだため、たびたび中断。午後11時を過ぎても予定していた本会議での採決にたどり着かなかった。この日、断続的に開かれた第3委では「再議したのは市長なのだから、出席して議論に応じるべきだ」との声が上がった。

 「市長は働きかけはしていないと言ったが、あるんです。委員会に来て私と向き合ってほしい」。12日午後8時半すぎ。第3委で冨永正博市議(維新)は高島市長の委員会出席を改めて求めた。

 中断が繰り返された理由は、高島市長の答弁だ。11日午後の本会議で高島市長は、再議決で反対に回るよう直接、または第三者を通じて議員に働きかけをしたかとの質問に「していない」と回答。しかし、冨永氏は第3委で「働きかけを受けた証拠がある」などと指摘し、議会の総意として高島市長に委員会出席を求めた。

 高島市長は「真摯(しんし)に検討したが、出席の要否を判断できる具体的な材料が示されていない」として、文書で出席を拒否。「いつ、誰に対して、どういう働きかけをしたのか」「具体的に答弁のどの部分と矛盾があるのか」を示さない限り、出席の判断は困難との立場を貫いている。

 その一方で、高島市長は12日昼、報道各社の取材に応じ「市長の出席が通常ではない委員会。議会が決めたから来いというのは、少し乱暴かな」とコメント。報道に触れた江藤博美市議(市民クラブ)は「ずっと出席を要請している。乱暴呼ばわりするのは傲慢(ごうまん)ではないか」と苦言を呈した。

 第3委は11日深夜から、副市長2人に対しても、働きかけの有無を追及していた。3月28日の条例案採決で退席した荒木龍昇市議(緑とネット)は4月上旬、荒瀬泰子副市長から「(退席せず)出席して棄権してもらえないか」と相談されたことを証言。中園政直副市長は市議2人と接触したことは認めたが、圧力については否定した。

 再議決は、第3委での採択を経て、議長を含む定数62で争われる本会議で採択する手順。出席議員の3分の2以上が賛成すれば可決が確定し、達しない場合は廃案となる。

=2017/04/13付 西日本新聞朝刊=

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