「福岡市の空港出資」廃案 再議で条例案1票差で否決 市長と市議会、亀裂鮮明

 福岡市議会は13日の本会議で、議会側が提案した福岡空港の新運営会社に対する出資条例案の再議決を行い、賛成票が再可決に必要な3分の2に1票届かず否決、廃案となった。高島宗一郎市長と、最大会派の自民党市議団の確執が発端となった一連の条例案審議は市長サイドに軍配が上がった格好だが、大半が自民を支持した議会側との亀裂が鮮明となり、関係修復は見通せない。今後の市政運営は不透明だ。

 市議会は2月、新運営会社に出資しないことを前提とする市長提案の条例案を自民が主導して否決。さらに市の出資を努力義務とした今回の条例案を3月に賛成多数で可決した。これに対し、出資に反対する高島市長が「市の判断と相いれない」として、同市議会では61年ぶりとなる地方自治法の再議手続きを取っていた。

 再議決を巡っても、高島市長が市議会常任委員会への出席要求を拒むなどして審議が空転。12日夜、会期を1日間再延長した後、13日未明の常任委は賛成多数で可決した。続いて開かれた本会議で議長も含めた定数62人による記名投票方式の採決を行った結果、賛成が41、反対は21に。反対が全体の3分の1をわずか1票上回り、否決となった。

 高島市長は7年前、自民党市議団の支援を受けて初当選したものの、その後は「議会軽視」などを理由に議会側が不満を募らせ、今年、別の請願審査でも対立が表面化していた。再議決後、取材に応じた高島市長は「戦いは終わった。今後は同じ方向を向いてやっていければ」と語った。

=2017/04/14付 西日本新聞朝刊=

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