高島市長側 自民に軟化 事前説明「復活」申し入れ

 福岡空港民営化などを巡る高島宗一郎福岡市長と自民党市議団との対立で、市長サイドが関係改善を模索する動きを見せている。対立を背景に市側が中止した自民市議団への予算案や議案の事前説明について、副市長が「復活」を申し入れていたことが判明。市長サイドが態度を軟化させた形だが、自民市議団にはなお反発がくすぶっており、関係正常化にこぎ着けるかは予断を許さない。

 関係者によると、高島市長が動いたのは7月。対立による議案否決などのリスクを避け「実を取っていく」との市長方針を受け、腹心の貞刈厚仁副市長が自民市議団の森英鷹会長に少人数の懇親会を呼び掛け、その場で事前説明を復活したい意向を伝えた。

 高島市長が慣例となっていた新年度当初予算案の事前説明「勉強会」中止を決めたのは今年2月下旬。「福岡空港未来基金」条例案が自民主導で否決された直後、貞刈副市長が自民控室を訪れて通告した。条例案は空港民営化の受け皿となる新運営事業者に市が出資しないことが前提で、出資するべきだとする自民市議団との対立で市議会はその後も混乱した。

 市長サイドは6月に会長就任した親市長派の森氏らを通じ、軟着陸を図るシナリオを描いているようだ。事前説明「復活」を申し入れたほか、高島市長はこのところ自民出身の新議長らと懇親会を持ち、距離感を探っている。

 ただ、自民内には依然として高島市長と距離を置く議員が多いとされる。自民市議団は7日の会合で、事前説明の復活を大筋で了承したが「中止通告の時と同じく、貞刈副市長が控室まで足を運んで正式に申し入れることが条件だ」との声が出たという。

 ある自民市議は「市長とはあくまでも『是々非々』で向き合っていく」と強気の構えを崩していない。感情的なしこりは市長サイドにも残っているだけに、「雪解け」は一筋縄ではいかないもようだ。

=2017/08/08付 西日本新聞朝刊=

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