和白干潟ラムサール条約登録申請の請願 福岡市議会、継続審査に

 福岡市議会は21日、第5委員会を開き、和白干潟(同市東区)のラムサール条約登録に向けた申請手続きを進めるよう市側に求めた請願を審査した。参考意見を求められた市環境局は「将来の課題」と消極姿勢を示した。審査では採択するべきかどうかで各会派の賛否が割れ、請願は継続審査となった。

 これにより条約登録に向けた市側の取り組みは事実上棚上げされた。委員会で意見陳述した市民団体「和白干潟を守る会」の山本廣子代表は「市は何も調査しておらず驚いた。開発計画もないとしながら、なぜ登録申請できないのか分からない。環境都市として世界にPRできるのに残念だ」と話した。

 同会は今年3月、5千人余りの署名とともに初めて請願を提出。同会は2015年にも約1万人の署名を集め、市長に要望書を提出しており、湿地の生態系を守る国際条約への登録に向け、市の取り組みを求めてきた。

 この日の委員会で市環境局は、環境省が実施した現地調査を引用し、近隣住民に野鳥による農作物被害や交通渋滞などの懸念があると指摘した。審査では、自民が不採択を主張。公明、共産、緑とネットの3会派が採択すべきだとした。みらい福岡、維新の2会派は継続審査を主張した。

 和白干潟は絶滅危惧種のクロツラヘラサギなど渡り鳥の飛来地として、04年に環境省のラムサール条約の登録候補地に選ばれた。条約の基準も満たしている。

=2017/08/22付 西日本新聞朝刊=

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