松林に広葉樹住民賛否 西区・生の松原の公園 定例会で質疑「方向性示して」

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松と広葉樹などが混在している生の松原海岸森林公園=7日朝、福岡市西区
松と広葉樹などが混在している生の松原海岸森林公園=7日朝、福岡市西区
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 福岡市西区の「生の松原海岸森林公園」は、地域のシンボルである松林を生かした豊かな自然環境が住民に憩いをもたらしている。ただ近年、松以外の広葉樹などが園内に広がり、「見通しが悪くて心配」との声も聞かれるようになった。8日の市議会定例会では、この公園の方向性を巡る質疑が交わされた。

 質疑で、天野浩市議(無所属)は「どこまで松林を保全し、どこまで広葉樹を守るのか、公園の方向性を整理する必要がある」と市側に対応を求めると、市は「専門家の助言や地域の声を聞きながら、長期的な維持管理の在り方を検討したい」と答弁した。

 公園は、生の松原海水浴場から市道を挟んですぐ南側に約16・4ヘクタールにわたり広がっている。市が九州大から松林の演習林の一部を取得し、1998年度に開園した。

 7日朝に訪れてみると、園路を散策する大人や園児たちの姿が見られた。昔は隣接する九大演習林のようにほぼ松しかなかったというが、現在は松の間にさまざまな広葉樹や下草が茂る。野鳥のさえずりも聞こえ、豊かな生態系を包み込む「雑木林」の趣がある。

 散歩する住民たちの声はさまざまだ。74歳の男性は「外来種の雑木などはある程度切った方がいい。園内は見通しが悪く、一部にはごみの不法投棄もあるので」。一方、60代女性は「豊かな植生があり、四季折々の表情を楽しめる。自然のままに生い茂っていく様子を見ていたい」と話した。

 5年ほど前、松枯れが目立ち始めたことを機に、住民たちは「生の松原緑地保全会議」を設立。松の植樹や松葉かき、草取りの清掃などを行っているが、地域だけでは手が足りない。西陵校区自治協議会長の角博美さん(71)は「ボランティア参加が広がり、定着していく方策を考えないといけない」と課題を語る。

 保全会議の専務理事、砂田茂行さん(68)は「市が主導して九大とも連携し、しっかり取り組んでほしい」と話している。

=2018/03/09付 西日本新聞朝刊=

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