保育園移転費計上に批判 太宰府市 多くの議員詳細知らず

移転予定地に立てられた保育園建設に向けた立て看板。市は「業者が先走った」としており、今は撤去されている(写真の一部を加工しています)
移転予定地に立てられた保育園建設に向けた立て看板。市は「業者が先走った」としており、今は撤去されている(写真の一部を加工しています)
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 太宰府市が開会中の市議会に提案した2018年度一般会計当初予算案に含まれている私立保育園を移転する費用約3億4千万円について、多くの市議が詳細を知らなかったため、一部議員が予算特別委員会に費用を減額する修正提案をした。否決されたが、修正案に反対した複数の議員からも「市側は(議会軽視を)反省してほしい」などと厳しい声が上がっている。

 市は、私立保育園の移転費用を市道改良工事費として計上。市の予算書には「道路橋梁(きょうりょう)新設改良事業」との表記しかなく、地元に住む木村彰人市議は園関係者からの情報で初めて、園移転費が予算案に入っていることを知ったという。

 木村議員は「保育園を移転しない道路計画の検討も含め、審議すべきだ」と費用を減額する修正案を予算特別委に14日提案。保育園移転の根拠は現建物が道路計画線に約50センチ支障になるためであり、「市の説明を口頭だけでなく、資料や図式を見た上で検証する余地がある」と詳細を知らなかった議員らが修正案に賛同した。

 採決の結果、賛成6、反対11で修正案は否決されたが、否決に回った複数の市議も「市側は説明不足を反省してほしい。悩ましいが、市単独の事業ではないので(修正案に反対した)」などと話した。

 市は「交渉の経緯を明らかにする時期は難しいが、今後に生かしたい」としている。予算案は20日の最終本会議で採決される。

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 予算特別委のやりとりや市、議会を取材して疑問を感じたのは、修正案を批判したベテラン議員の「(市は)十分議論をして橋とかガードの幅員をいろいろ検討した結果、この方針を提案した」との発言。多くの議員が十分な説明すら受けていない中、誰が、どこで、誰に説明し、議論したのか。どこかで決められた方針をそのまま受け入れるのでは、議会の存在価値はないだろう。

=2018/03/20付 西日本新聞朝刊=

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