「対市長」巡り会派亀裂 自民福岡市議団会長辞任 若手議員らに不信感

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取材に応じる自民の南原茂新会長(中央奥)
取材に応じる自民の南原茂新会長(中央奥)
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 対立から融和へと、高島宗一郎福岡市長との関係改善を進めていた自民党市議団の森英鷹会長が6日、突然、辞任した。市議団幹部3人が辞表を突き付けて抗議したことなどで追い込まれたが、ことの発端は、2月中旬にあった市長と森氏ら市議団幹部の会合の席だった。

 会合では、空港出資問題や長住中央公園の再整備問題での対立を背景に、昨年は中止した新年度当初予算案の事前説明「勉強会」を復活すると市幹部が告げ、こう続けた。「まとめていただいて、ありがとうございました」

 もともと自民内でも市長に近い森氏。市長との融和路線について会議で意見集約をしないまま進めており、会派内に「独断専行で市長サイドと何か『密約』を交わしたのではないか」との不信感が生まれた。

 3月5日昼。市長と距離を置く阿部真之助幹事長ら幹部3人が森氏に辞表を突き付けた。事実上の「不信任の意思表示」(若手自民市議)だった。

 4月6日午前10時に始まった自民の会議は断続的に午後5時ごろまで続いた。

 森氏は密約説を否定。会派運営への反省も口にしたが、若手を中心に「現執行部はいったんリセットすべきだ」「総辞職を」との厳しい声が相次ぎ、森氏は辞任に追い込まれた。

 次期市長選まで約7カ月。高島市長が3選出馬を表明した場合、自民は過去2回の選挙と同様に応援するのか、あるいは独自候補擁立に動くことがあるのか-。「会派を挙げて応援、とはならないだろう」と語る議員もいる。

 森氏の後任として、会派内の調整役を期待される南原茂新会長。「市民のために何ができるかを第一に考える。高島市長に対し『良い事は良い、悪いことは悪い』ときちんと言いながらやっていきたい」と抱負を語ったが、難しいかじ取りを迫られる。

■「会長交代とは」各会派から驚き

 自民党市議団の執行部全員が辞任したことについて、市議会各会派からは驚きの声が上がった。

 民進・社民系の市民クラブの阿部正剛代表は「自民内部に高島宗一郎市長への反発があるとは聞いていたが、まさか会長が交代するなんて」。共産の中山郁美団長は、あくまで推測と前置きした上で「(森英鷹会長が)市長との融和路線へかじ取りをしたかったけど、まとまらなかったのかな」。2015年の大阪市長選などで「自共共闘」が一定の成果を挙げたことに触れ、「市長選に向けて自民と一緒にやれる機会も模索したい」と新執行部の姿勢を注視する意向を示した。

 一方、自民と歩調を合わせてきた二つの会派のトップは言葉を選んだ。みらい・無所属の会の国分徳彦会長は「新しい執行部のみなさんと協力しながら市政の発展に取り組みたい」と述べ、公明の黒子秀勇樹団長は「自民内の問題。予断を持ってはいけないので、コメントできない」と話した。

=2018/04/07付 西日本新聞朝刊=

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